1Dayオプションをやってみた、SBI証券のオプション取引もどきの結果

SBI証券では、翌日の株価を予想してコール買やプット買できる1Dayオプションというサービスがあります。9月末の最終権利日や権利落ち日を狙って利益がでるものなのかをいくつかの株式で確認してみましたので紹介します。

SBI証券の1Dayオプションとは

概要

株式のオプション取引では、コールオプションとプットオプションがあります。コールオプションとはある株価(権利行使価格とかターゲット価格といいます)で買う権利をいい、プットオプションとはある株で売る権利をいいます。この株価を買う権利/売る権利を購入するときに支払うのがオプション・プレミアム(支払プレミアム)です。

SBI証券では、オプション取引の一つとして購入日の翌日決済させる1Dayオプションという商品を販売しています。

主な概要は次のとおりです。

  • 対象者:18歳以上のインターネット取引で、かつ電子交付書面閲覧サービス(取引報告書、取引残高報告書等)の利用者。
  • 手数料:無料、ただし、コール、プットを取引の際にオプション・プレミアムを支払います。
  • 取扱時間:
    • 注文受付時間;前営業日の20:30~約定日の8:30(夜間注文)、および約定日9:00~14:30(立会時間宗門)
    • 約定時間: 夜間注文は前場寄付時(始値)、立会時間注文は大引け時(終値)
    • 評価日(判定タイミング):翌営業日(終値で判定)
  • 対象銘柄:国内金融商品取引所上場銘柄で、SBI証券が選定した銘柄(ただし、NISA預りは対象外)

発注の際の値決め

発注する時にはあらかじめ決められた候補の中から選択をします。例えば、ヤマハ発動機の例では次のとおりです。

参考基準価格3,992円の時のターゲット価格とオプションプレミアムは次のとおりです。参考基準価格は、取引時間中の株価で、この時は2023.9.26の14:23時の株価です。このため、日中の約定は終値なので、その時点で終値に合わせて値に変わります。

ターゲット価格100%(3,992円)101%(4,031.92円)102%(4,071.84円)
オプションプレミアム
(100株あたり)
1.2%(4,790円)0.76%(3,033円)0.46%(1,836円)

オプション取引の場合は、株式を売買するのでは無く、株式の売り買い権利を売買するので、実際に支払い金額はオプションプレミアムだけになります。

このため、ターゲット価格100%(3,992円)を選んだ場合はオプションプレミアム1.2%(4,790円)なので、支払うお金は100株あたり4,790円です。

そして損益については、翌日の株価が前日終値比で1.2%を超えると利益がでることになります。前日比で1.2%アップというのはなかなかハードルが高そうです。

コール買の例

ものは試しと次の3銘柄でコール買を実行してみました。注文日を2023.9.26としたのは、翌日が上期の権利付最終日で通常なら株価上昇が見込まれるからです。

注文時の情報は次のとおりです。

銘柄ヤマハ発動機
(7272)
オリックス
(8591)
ENEOS
(5020)
注文日2023.9.262023.9.262023.9.26
オプションコール買コール買コール買
権利行使価格3,996円2,889円614.2円
オプションプレミアム4,795円
(1.2%)
2,831円
(0.98%)
933円
(0.76%)
株数100株100株200株
総費用相当404,395円291,731円123,773円
【1Dayコール買の注文時情報】

そして翌日の決済日の結果です。

銘柄ヤマハ発動機
(7272)
オリックス
(8591)
ENEOS
(5020)
決済日(翌日)2023.9.272023.9.272023.9.27
オプション決済売決済売決済売
決済日終値4,000円2,904円618.4円
株数100株100株200株
受取額400,000円290,400円123,680円
【1Dayコール買の決済時情報】

注文時と決済時を比較した結果です。

銘柄ヤマハ発動機
(7272)
オリックス
(8591)
ENEOS
(5020)
総費用相当404,395円291,731円123,773円
受取額400,000円290,400円123,680円
損益▲4,395円▲1,331円▲93円
【1Dayコール買の結果】

3銘柄ともに株価は上昇したのですが、事前に支払ったオプションプレミアム分を回収できず、全て損失が発生してしまいました。残念な結果です。

さいごに

損失が発生したのは、株式市場全体の地合いが悪かったのも要因の一つですが、オプションプレミアムの率が高く、しかも期間が1日と限定されているのが苦しいところです。

実はさらに翌日の権利落ち日(2023.9.28)に向けて1Dayオプション・プット買を仕込もうと考えていましたが、ターゲット価格100%で1Dayプットのオプションプレミアム率が、ヤマハ発動機2.13%等と高く(今回の結果もあり)諦めました。

翌日に結果を見ると地合いの悪さが良い方に動き(下がると儲かるプット買なので)、少し利益が出ていたようです。

なかなか難しいものです。今回紹介した1Dayオプションは結果が早く分かり、損失額が限定されていますので(オプションプレミアム代だけ)、オプション取引の勉強をされる方には良いと思います。しかし、1日で強制的に決済されるのが厳しいところです。

オプション取引は、現物株式のヘッジになりますので、是非修得したい手法です。まずは、感覚をつかむという意味で授業料と思い少額の1Dayオプション取引を考えてみても良いかもしれません。

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