ケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人のREITを保有しているとヘルスケア系施設の割引や見学無料等の投資主優待があります。分配金利回りも実績として安定的に4%~5%程度を維持しています。老後の投資先に一つの候補として紹介します。
ケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人(KDR)について
ケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人(以下、KDRと称します)とは、主に「居住用施設」及び「ヘルスケア施設」に投資するREIT(不動産投資信託)です。
母体は居住用施設系の「ケネディクス・レジデンシャル」でしたが、2018年にヘルスケア系の「ジャパン・シニアリビング投資法人」と合併し、いまのKDRとなっています。
概要
次の図は、第20期(2021年8月1日~2022年1月31日)の資産運用報告に記載されている運用不動産資産額の割合です(端数は丸めています)。ヘルスケア施設23%、居住用施設75%、宿泊施設2%となっています。ヘルスケア施設については投資主優待があります。
投資先としては
最近のKDRの価格状況等をみていきたいと思います。
投資口情報
2022年4月22日及び第20期時点の投資口情報としては次のとおりです。
- 投資口価格(2022年4月22日終値):211,000円
- 分配金:8,202円(=2022年1月期実績4,101円+2022年7月期予想4,101円)
- 分配金利回り:3.89%
- 1口当たりNAV(2022年1月期):201,324円
- NAV倍率:1.06
NAV(Net Asset Value)とは株式でのPBR(株価純資産倍率)にほぼ相当する一口当たりの資産額になります。
投資口価格はやや低迷気味で、分配金利回りはREITとしては若干高めです。以下、投資口価格チャートや分配金の推移等について見ていきたいと思います。
投資口価格チャート
次のグラフは2年間の投資口価格のチャートです。最近の1年間は低迷していました。復活しつつあるようにも見えますが、まだ先は長そうです。
分配金の推移
次は分配金の推移です。安定的に4千円強を維持しています。
日経平均との比較
次の図は、KDRと日経平均を過去2年間に渡り相対的に比較したグラフです。日経平均と比較するとパフォーマンスが劣っていますので、KDRは値上がり益よりも分配金期待の銘柄と言えそうです。
投資主優待としては
KDRの投資主優待の内容については、老人ホーム・介護施設の一時金・利用料の割引や無料施設見学等があります。ここでは、投資主優待の対象施設と種類を紹介します。
優待対象施設
次の表はKDR投資主優待の対象施設の名称と施設の在るエリアを示しています。対象施設名をクリックすると施設サイトへ移動します。
対象施設 | 施設数 | エリア |
---|---|---|
長谷工シニアウェルデザイン | 35 | 東京、埼玉、神奈川、千葉、静岡、愛知、京都、兵庫、大阪 |
シニアライフカンパニー | 5 | 東京、福岡 |
SOMPOケア | 433 | 北海道、岩手、秋田、宮城、埼玉、千葉、東京、神奈川、静岡、愛知、京都、大阪、兵庫、奈良、岡山、広島、福岡、熊本 |
HITOWAケアサービス | 117 | 北海道、宮城、埼玉、千葉、東京、神奈川、長野、愛知、滋賀、兵庫、沖縄 |
ニチイケアパレス | 81 | 東京、埼玉、千葉、神奈川、静岡 |
さわやか倶楽部 | 74 | 北海道、秋田、栃木、埼玉、千葉、神奈川、新潟、静岡、愛知、三重、京都、大阪、兵庫、和歌山、愛媛、福岡、大分 |
ケア21 | 47 | 東京、埼玉、千葉、神奈川、愛知、京都、大阪、兵庫、広島 |
エクセレントケアシステム | 19 | 東京、神奈川、京都、兵庫、徳島 |
エヌエムライフ | 1 | 東京八王子 |
優待対象施設の種類
KDR投資主優待対象施設と高齢者施設の種類を対応付けしたのが次の表です。
ここで、介護付き有料老人ホームには、住宅型有料老人ホームと健康型有料老人ホームが含まれている施設もあります。もしも利用される場合は、どのような種類のサービスを期待するかで対象施設が変わります。
なお、KDR投資主優待の詳細については次のサイトをご覧ください。
さいごに
KDRの投資口価格等の状況と投資主優待内容について説明しました。もしかすると人生の最後は、このような施設のお世話になるかもしれません。投資主優待を利用できる人の範囲は、施設により若干異なりますが、だいたい「投資主及びその配偶者ならびにその親族(二親等まで)」ですので、家族でも利用できます。
少ないとはいえお小遣い程度になる比較的安定している分配金と、もしかすると利用するかもしれない投資主優待制度を期待して、1口程度は保有していても良いと考えていますが、いかがでしょうか。
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