NEOBANK(住信SBIネット銀行)はスマホアプリを設定するだけで他行振込手数料やATM入出金手数料が月5回まで無料になったり、自動定額入金サービスがあり、比較的容易かつ手数料無料でお金を移動させることができます。SBI証券で株式投資や投資信託等を実施されている人は口座間自動スイープ機能があり開設必須のNEOBANKのこれらのサービスについて紹介します。
NEOBANKのスマートプログラム
スマートプログラム(通称スマプロ)は、商品・サービスの利用に応じて、ATMや振込の手数料無料やポイント獲得などの特典が受けられる住信SBIネット銀行(通称NEOBANK)の優遇プログラムです。
お金の移動はこのスマプロのサービスが主ですので、まずはスマプロの概要を説明します。
スマプロの条件達成で無料
次の表は、スマプロのランクに応じたATM入出金手数料と他行宛振込手数料の月あたりの無料回数です。特にランク2は次のランク達成条件にあるように達成が容易です。
ランク | ATM入出金手数料 無料回数 | 他行宛振込手数料 無料回数 |
---|---|---|
ランク4 | 20回/月 | 20回/月 |
ランク3 | 10回/月 | 10回/月 |
ランク2 | 5回/月 | 5回/月 |
ランク1 | 2回/月 | 1回/月 |
ランク達成条件
スマプロのランクは、ユーザのサービス等利用状況により決まります。詳細はNEOBANKサイトの「ランクの判定方法と条件」(※左記青字をクリックしていただくとサイトへ移動します)をご覧いただくとして、特に多いランク3とランク2の例としては次のとおりです。
- ランク3の条件の一例:ランク2を満たし(スマート認証NEO登録済)、次のいずれかの条件に該当する利用者
- 総預金(=円預金(普通・定期)+外貨預金(普通・定期)+仕組預金+SBIハイブリッド預金)の月末残高300万円以上
- ロボアドバイザー資産運用残高の合計が月末時点で100万円以上
- 次の条件を3つ以上該当
- 外貨預金(普通・定期)の月末残高あり
- SBIハイブリッド預金の月末残高あり
- 純金積立月末時点でご契約あり
- 給与、賞与または年金の月内ご入金あり
- デビットカードの月末時点の確定金額が合計1万円以上(3万円以上2つにカウント)、他
- ランク2の条件:スマート認証NEOをスマホにインストール・登録した利用者
ランク2はスマート認証NEOを登録するだけで達成できますので、これでATM入出金手数料および他行振込手数料が各々5回/月まで無料になります。
私の場合は、外貨預金(定期)、SBIハイブリッド預金、デビットカードの3つで条件達成しており、ATM入出金手数料および他行振込手数料が各々10回/月まで無料になっています。
お金の移動を手数料無料で行う方法
スマプロ以外でお金の移動が無料でできるNEOBANKの方法を紹介します。
自行と三井住友信託銀行へは無制限で無料
自行であるNEOBANK(住信SBIネット銀行)の他口座および三井住友信託銀行口座への振込手数料は無制限で無料です。
定額自動振替サービス
NEOBANK口座間で振替を自動設定するサービスです。NEOBANKでは目的別口座を作ることができます。
- NEOBANK代表口座から目的別口座やSBIハイブリッド預金へ、毎日・毎週・毎月で自由に自動振替設定ができます。
- 最大10件(一つの目的別口座又はSBIハイブリッド預金口座に対しては最大5件まで設定可)まで設定できます。
- 手数料は無料です。
定額自動入金サービスで手数料無料で入金
利用者の他行口座から指定金額を引落し、自動的にNEOBANK口座へ入金できるサービスで、
手数料無料で実施できます。ただし、他行口座の引落し日は毎月5日または27日で、原則引落日の4営業日後にNEOBANK口座に入金されます。
主な特長は次のとおりです。
- 他行口座から毎月5日又は27日に引落し、原則引落日の4営業日後にNEOBANK代表口座(普通預金口座)に入金します。
- 引き落とし金額は1万円以上1千円単位で設定が可能です。
- 手数料は無料です。
SBI証券に入金後自動スイープ機能で手数料無料入金
自動スイープ機能とは、NEOBANKのハイブリッド預金口座とSBI証券口座の口座間で自動入出金してくれるサービスです。事前にNEOBANK口座とSBI証券口座の連携をとり、自動入出金ができるよう設定しておく必要があります。
主な特長は次のとおりです。
- SBI証券口座にある現金は、原則翌日に自動でNEOBANKのハイブリッド預金に自動かつ無料で移動してくれます。
- SBI証券で株式・投資信託等を購入する際、NEOBANKのハイブリッド預金残高が買付可能金額に反映され(自分で資金移動しなくとも)購入できます。
- ハイブリッド預金残高には、金利0.01%が付きます(通常の普通預金は金利0.001%)。
- ただし、ハイブリッド預金からは現金の引き出しや他行振込ができません。もしも他行振込や他サービスからの引出が必要な場合はハイブリッド預金から普通預金口座へ振替後、実行する必要があります。振替はスマホから即時・無料で実行できます(スマート認証NEOを使用します)。
例えばSBI証券でつみたてNISAで投資信託を購入する場合は、購入資金をハイブリッド預金に準備しておけば積立設定日に自動買付をしてくれます。
また、SBI証券において他行の都市銀行・地方銀行から自動入金サービスを利用して株・投資信託購入資金を入金すると原則翌日にはNEOBANKのハイブリッド預金にお金が移動します。これらの手数料も無料です。
その他の有益なサービス・商品
NEOBANKの有益だと感じているサービス等を簡単に紹介します。
デビットカード
クレジットカードの一種で、デビットカード決済時に即、NEOBANK普通預金口座から利用金額が引落されます。スマホで決済金額や残高等が確認できますので、いつ引き落とされるか心配しなくとも済むので安心です。
また、ポイントが0.8%還元されますし(プラチナデビットカードならポイント還元率1.0%)、スマプロの条件判定の一項目でもあります。
さらに、Googleウォレット(Google Payの後継)の対象であり、設定するとスマホだけで決済できます。
外貨に強い
NEOBANKは外貨に強い特長があります。米ドル・円貨の為替手数料は6銭/米ドル、米ドル定期預金6ヵ月物の金利5.1%等と魅力的です。詳細は次の記事をご覧ください。
米ドルを保有している場合、米ドル定期預金や米ドル建MMFは比較的安心して運用できるアセットです。2023年7月の金利は、同年3月時点のものと比較して約0.5%上昇しています。外貨に強いNEOBANK(住信SBIネット銀行)とSBI証券での[…]
さいごに
市中銀行では、他行振込が1件あたり数百円必要ですので、この件数が多いと手数料といえども馬鹿にはできません。これがNEOBANKでは、5回/月~10回/月無料になりますので大変助かります。
また、2023年3月29日にIPOでNEOBANK(住信SBIネット銀行)が東証スタンダードに上場されました。最近の株価は上場直後と比較して少し低迷気味ですが、注目している株式の一つです。配当利回りが市場想定よりも低いのが一つの原因だと思いますが、本稿で紹介した魅力的なサービスもあり、これからの同行の施策に期待していきたいと思います。
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