アセットの世界同時安でも、やっぱりインデックス型投資信託

株式、債券等の世界同時安が新型コロナウイルスの影響で発生しました。このため、バランス型のインデックス投資信託は大丈夫かとの不安が高まりましたが、アセットアロケーション(資産配分)と分散を適切に行っていれば、短期的に損出が発生しても、比較的早く復活するものです。最近のチャートを基に考えてみたいと思います。

アセットアロケーションと分散

アセットアロケーションと分散の目的等を再確認します。

アセットアロケーション

アセットアロケーションとは、直訳では「資産配分」ですが、各アセット(資産)のリスクとリターンを考慮した、保有する資産の種類と割合を決めることです。

資産の種類は、預貯金、債券、株式、不動産、投資信託、保険、金等のコモディティなどがあります。不動産には、REITという不動産投資信託や、投資信託でもETFという上場投資信託があります。

ここでは、簡単に債券、株式、金の動きを見てみたいと思います。

分散

分散には、大きくアセットの種類、地域、時間の分散があります。

アセットの種類の分散とは、アセットアロケーションで説明した債券、株式等の資産の種類で、これらを組み合わせる事により、大きなリスクを避けることができます。

地域の分散とは、日本と海外、海外でも米国や欧州の先進国、新興国、発展途上国等の地域又は国に対して資産を分散・割当を行うことです。地域の局所的なリスクを避ける意味がありますが、今回の新型コロナウイルスの世界的な感染拡大には、あまり効果がなかったようです。

時間の分散とは、資産を購入するタイミングを分散することです。例えば、投資信託を毎月購入するとか、年1~2回に分けてETFを購入するということです。よく言われる、ドルコスト平均法の効果により高値づかみを避け、アセットの取得単価を抑える効果があります。

債券、株式、金の最近のチャート

債券、株式、金等について、最近2年間のチャート(週足)を基に概観します。なお、この記事で使うチャートは、SBI証券の「HYPER SBI」を活用させていただいています。




日本株式とNYダウと債券

次の図は、2018年4月~2020年4月中旬までの日経平均、NYダウ、米国債券のチャート比較で、2018年4月の開始時点を100として相対的に表しています。少し見辛いですが、チャートの色との関係は次のとおりです。

  • 日経平均:黄色
  • NYダウ :青色
  • 米国債券:赤色(コード1487:米国債券ETF、為替ヘッジあり)

日経平均(黄色)とNYダウ(青色)を見ると順調に上昇を続けていたNYダウに比べて日経平均の弱さが目につきます。この間の米ドル円は109円±3円ぐらいで上下していましたので、ほぼそのままの弱さを示しています。

問題なのは、新型コロナウィルス感染拡大の影響による2020年3月の同時下落です。株式、債券共に大暴落で、これで痛い目に合った方も多いかと思います。私もそうです。ただ、その後は、日経平均の戻りが遅れていますが、債券は順調に戻っているような図になっています。

NYダウと債券と金

次の図は、日経平均の代わりに金のチャートを入れたものです(日経平均はどうせNYダウに追随していくと思います)。チャートの色との対応は次のとおりで、先程と同じく2018年4月の開始時点を100として相対的に表しています。

  • NYダウ :黄色
  • 米国債券:青色(コード1487:米国債券ETF、為替ヘッジあり)
  • 金   :赤色(先物、COMEX)

NYダウと金との関係では、一般的にリスク選考の株式と安全資産の金は逆相関にありますので、2019年6月頃まではそのようになっています。しかし、その後は共に上昇するということで、ニュースにもなっていました。

そして、2020年3月の大暴落です。ひどい暴落ではありますが、その後を見ると金と債券が株式下落をカバーしているのが分かります。特に金の上昇はすごいですね。

アセットアロケーションと分散による効果

株式だけの集中投資では無く、債券や金に投資することにより、損失のリスクがある程度抑えられています。また、2年間の短い期間で見ましたが、2年前から購入のタイミングを分けていれば、そのうち利益が戻るように期待できます。

今回の世界的な新型コロナウィルスの感染拡大により、地域の分散はあまり効果がありませんでしたが、アセット(資産)の分散と時間の分散がそれをカバーしているのではないかと期待できます。

まとめ

今回は、分散する効果を見てみました。例えば、この分散を容易に行うためには、バランス型の投資信託を毎月積立するのが良いと思います。若い方は株式型の投資信託で20年~30年と続ける方が良いかもしれませんが、私のようなロートルはその余裕がありませんので、比較的安全に、その中でも少しリスクを取った運用をしたいと考えています。

皆さんと共に早く新型コロナウィルスを克服し、限られた人生を楽しみたいものです。

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