マイナンバーカードは、各種証明書をコンビニで受け取る事ができます。また、2020年9月からポイント還元のメリットがあるマイナポイント制度が始まり、2021年3月からは健康保険証としても使えるようになります。少しづつ、利用できる範囲が広がっているマイナンバーカードについて、保有する事のメリットや利用する上での注意点をまとめてみました。
マイナンバーカードとは
マイナンバー制度は、住民票のある方に1人一つの12桁の番号が割り当てられ、これを基に個人の社会保障情報、納税情報、行政関連情報等を管理し(個人情報は一元管理では無く分散管理です)、社会保障・税制・行政サービス等の公正・効率化を狙ったものです。
マイナンバーカードは、自分のマイナンバーを証明する事ができるカードで、申請により取得できます。マイナンバーカードにより、自身の証明や各種行政サービス等を受ける事が比較的容易にできるようになります。
マイナンバーカードの詳細については、次のサイトをご覧ください。
マイナンバーカードで今できる事
今現在(2020年9月)で、マイナンバーカードを利用できることは次のとおりです(一部を含めて)。
- 金融機関の口座開設やパスポートの発行等、身分証として利用できます。
- スマホ・パソコンからマイナーポータルを経由して電子申請ができます。
- スマホ・パソコンから確定申告ができます。
- マイナポイントで買い物ができます。
- 各種証明書をコンビニで受取れます。
- オンラインバンキング等民間オンライン利用等に使えるところもあります。
上記の中で、最近のトピックス的なものを説明します。
マイナンバーカードで特別定額給付金申請(②関連)
新型コロナウイルス感染症緊急経済対策として、特別定額給付金が一人10万円支給されました。この制度の申込は現時点終了していますが、マイナンバーカード(パソコンで申請する場合はカードリーダーも必要です)があればネットからも申請が可能でした。私もネットから申請しましたが、約3週間で口座に入金されていました。
マイナンバーカードでe-TAX申請(③関連)
確定申告は、e-TAXでネットから可能です。この作成・送付時の電子証明としてマイナンバーカードを利用します。
マイナンバーカードでマイナポイント申請(④関連)
マイナポイント制度は、マイナンバーと民間のキャッシュレス決済サービスを紐付ける事で最大5千円相当(上限2万円のチャージ又は買い物で25%還元)のポイント還元が得られるサービスです。パソコンやスマホ等経由のネットから申請ができ、マイナンバーカードの電子証明を活用します。
マイナポイントについては次の記事をご覧ください。
間もなくキャッシュレス購入・チャージでポイント25%が還元されるマイナポイント制度が始まります。あらかじめ、マイナンバーカードを使用して予約をしなければなりませんので、この具体的な方法を説明します。マイナポイントが始まります[…]
マイナンバーカードでコンビニから住民票等入手(⑤関連)
まだ自治体により可能な証明書は異なりますがコンビニからマイナンバーカードを利用した各種証明書が入手できます。
私の街では、利用できるコンビニと入手可能な証明書は次のとおりです。店内設置のマルチコピー機にマイナンバーカードを読み取らせて入手します(マイナンバーカードの交付時に設定した暗証番号を入力しますので慎重に実行してください)。
- 利用可能なコンビニ(マルチコピー機設置店舗のみ)
- セブンイレブン
- ローソン(ローソン・スリーエフを含む)
- ファミリーマート
- ミニストップ
- 入手可能な証明書
- 住民票の写し
- 印鑑登録証明書
- 戸籍全部事項証明書/戸籍個人事項証明書
- 戸籍の附票の写し
- 市民税・県民税証明書(所得証明)
マイナンバーカードでこれからできる事
これから予定されている利用できる事は次のとおりです。
- 健康保険証として利用できるようになります。(2021年3月~)
- 国立大学での利用促進が検討されています。(2022年度~)
- 電子版ジョブカード(就職支援やキャリアアップを目的に職務経歴・学習歴・職業訓練の経験・免許・資格等を蓄積・登録したもの)としての活用が検討されています。(2022年度~)
- 建設キャリアアップシステム(建設現場の技能者の資格・経歴等や日々の仕事の履歴を蓄積・登録したもの)との連携が検討されています。(2022年度~)
- 戸籍関係情報の連携がされています。(2023年度~)
- 海外での利用が検討されています。(2023年度~)
マイナンバーカードを健康保険証として利用
マイナンバーカードが健康保険証として利用する事ができるようになります。現在マイナポータルから申込受付中で、2021年3月から利用できる予定です。主なメリットとスケジュールは次のとおりです。
- 主なメリット
- 就職・転職・引越しても健康保険証(マイナンバーカード)としてそのまま使用できます。ただし、保険者への異動届等の手続きは必要です。
- マイナポータルで特定健診情報(特定健診とは、生活習慣病の予防のために、40歳から74歳までの方を対象に実施するメタボリックシンドロームに着目した健診のこと)・薬剤情報・医療費が閲覧できます。
- マイナポータルで確定申告の医療費控除が容易にできます。
- 限度額認定証(医療機関ごとに一月の自己負担限度額を超える場合、協会けんぽ等に事前に申請し交付を受けるもので、従来これを医療機関に提出することにより支払額が自己負担限度額までとなります)等の書類を窓口に持参しなくとも限度額以上の医療費を窓口で支払う必要がなくなります。
- スケジュール
- 現在:健康保険証としての利用をマイナポータルで申込受付中。
- 2021年3月(予定):健康保険証としてマイナンバーカードが利用可能となり、マイナポータルから順次特定健診情報の閲覧が可能になります。
- 2021年10月(予定):マイナポータルで、薬剤情報・医療費情報の閲覧が可能になります。
- 2021年分所得税の確定申告から(予定):確定申告の医療費控除の手続きで、マイナポータルを通じて医療費情報を自動入力することが可能になります。
マイナンバーカードの注意点
マイナンバーカードを持つことにより、これから便利になっていきそうですが、現状の注意点を次に説明します。
- マイナンバーカードは、申請から交付まで約1カ月かかります。現在、実施中のマイナポイント制度の期間は2021年3月までですので、早めに申請をしてください。
- マイナンバーカードを利用した申請は、スマホ又はパソコン(+カードリーダ)から実施できます。スマホの場合はNFC機能を利用してマイナンバーカードを読み取りますが、よく読取りエラーが発生し、次のパスワード入力も絡んで混乱します。カードリーダをお持ちであれば、パソコンからの実行を推奨します。
- マイナンバーカードを認証するためには、マイナンバーカード入手時に設定した利用者証明用パスワード(4桁)を入力しなければなりません。このパスワードを連続して3回間違えるとロックがかかり、利用できなくなり、再設定のために役所に行かなければなりません。私も一度やってしまいましたが、手元に備忘用の紙でも置いて慎重に実行してください。
マイナポータルサイト
マイナンバーカード取得後にマイナンバーカードを活用するサイトの一つにマイナポータルサイトがあります。ネットから特別定額給付金を申請した方はここから申請をしました。
その他に、先に説明の健康保険証利用の申込や子育てや介護等の行政サービス(自治体で順次登録中)、法人設立ワンストップサービス、就労証明書作成コーナー等があります。
下記をクリックするとマイナポータルサイトへ飛びますので、一度ご覧ください。
さいごに
新型コロナウイルス感染症緊急経済対策として、特別定額給付金がマイナンバーカードによるネット申請が可能でした。しかし、そこでは残念ながら、申請がうまくできないとか、できても受け手の自治体の人手による作業が発生してしまい、日本の行政におけるIT化遅れが露呈してしまいました。
隣の芝生かもしれませんが、諸外国がうまくIT化を活用しているように見えたので本当に残念でしたね。日本は、意外と人権を大切にする国なのかもしれませんが、早く使いやすいように改善してもらいたいものです。
これからもIT化による効率化は必然です。私たちが使いこむことにより、不備なところが明らかになり、より良いシステムになっていくと思いますので、自身の作業効率化を上げる事の意識で、できるだけこのシステムも使いこんでいきたいと考えています。
所詮は、保有資産の少ない庶民ですので、把握されて困るような事はありませんし、してもいませんので。。。
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