定年後に初めてREITを購入してみました。株式投資は以前から少し行っていたのですが、アセット分散のためと思い、NAVを参考に住宅系、オフィス系、ヘルスケア系の3つを購入しました。ヘルスケア系以外は売却済ですが、得られた内容について、説明します。
REITとは
REIT(Real Estate Investment Trust)とは、一般的に「不動産投資信託」といわれる金融商品で、株式同様に上場されており、投資家が配当(分配金)や値上がりを目的に株式同様売買が可能です。
不動産と冠がついているとおり、運営者は、投資家から集めた資金を基に不動産へ投資をし、その不動産の賃貸料や売買益を投資家に還元します。
また、不動産でも、住居系、オフィス系、ヘルスケア系、物流系、ホテル系、さらにこれらをいくつか組み合わせた複合系/総合系等々、商品により特長があります。
REITは、法律により、配当可能利益の90%超を投資家に分配しなければなりませんので、比較的高利回りの商品が多い特長があります。
購入判断に使ったREIT指標など
さて何を購入するかですが、私が購入した時期は2016年6月でしたので、その当時に比較的利回りが高く(5%以上)、株式のPBR(株価純資産倍率)に相当するNAV(Net Asset Value)が1以下のもので、種類は、住居系、オフィス系、ヘルスケア系の3つを購入しました。
ただ、NAVが低いのもあまり良いことではないというネット記事がありました。売れない不動産が入っている場合があるらしいです。
ともかく、次を判断にしました。
- 利回り年率5%以上
- NAV 1.0以下
購入資金が限られていますので、物流系やホテル系は当時NAVが1以上でしたので、購入を見送りました。
物流系はAmazon等ネット通販が急激に伸びてきたのと、ホテル系は2020東京オリパラに向けて建設ラッシュでしたので、それが原因かと思います。
定年後に購入したREIT
その結果、購入したREITの商品は下記の表のとおりです。全てNISAで、2016年6月に購入しました。既に売却したものもありますので、その場合は売却価格と差益も記載しています。
全て結果オーライです。次に各々について反省も込めて、分かったことを記載します。
REIT:スターツプロシード
スターツプロシードは、住居(マンション)主体の商品です。約2年間保有していましたが、暫く購入価格を行ったり来たりしていました。NISAで購入していたので損失が出ても損益通算ができませんので、やきもきし、少し利益が出たところで売却しました。利益は表にあるとおり、3,900円と保有期間中の分配金17,560円でした。
住居系は、比較的オフィス系(次の日本リートもオフィス系)よりも、当時は旗色が悪いようでした。ただ今では価格も200,000円を超え、REIT全体的に底上げされています。
REIT:日本リート
日本リートは、オフィス系主体の商品です。オフィス系では、三井系の日本ビルファンドや三菱系のジャパンリアルエステイトが横綱級ですが、日本リートは中規模・中古物件が主力で、その分賃貸料が安く店子に人気があり、分配金の利回りも大変良いです。
下記に購入から売却の間の価格と分配金等をまとめています(利回りは年率換算しています)。順調に価格も上昇し、高利回りの良い買い物でした。たまには、このような運の良いこともありますね。
それでは何で売却したのかですが、これもNISAがらみです。NISAの場合、利益の非課税は5年間までですので、2020東京オリパラ頃半年前あたりから下がる可能性があるかなと思い、一旦売却することに決めました。
少し勇み足かもしれませんが、NISAの場合は利確することが重要で、ほどほど利益が出ていたので割り切りました。2020東京オリパラ後にまだお金があればまた購入を考えてみたいと思います。
REIT:ケネディクス・レジデンシャル・ネクスト
元々購入したREITは、ジャパン・シニアリビングというヘルスケア系のREITだったのですが、2017年に優良な住宅系REITのケネディクス・レジデンシャル・ネクストに吸収合併されました。
購入理由
ヘルスケア系のREITを購入した理由は、これから高齢化社会が進むので、老人ホームや介護施設などの需要が多くなるだろうと思い購入したのですが、同じように考える方が多かったようで、少々高値掴みをしてしまったようです。
このため、これも暫く、購入価格前後を行ったり来たりでやきもきしていました。
そのようにやきもきしている時に、ケネディクス・レジデンシャル・ネクストが吸収合併してくれましたので、急に上昇しました。これも運が良かった1件です。
投資主優待制度
そろそろ一旦売却とは考えているのですが、このREITには株主優待と同様の投資主優待制度があります。
これは、元のジャパン・シニアリビングから引き継がれている制度ですが、施設を運営している有料老人ホームや高齢者向け住宅等での無料入居体験、入居金割引などがあります。本人だけではなく、親族(2親等)も使えます。REITにも優待制度あるとは知りませんでした。
暫くは老人ホームに入ることはないだろうと思っていますので、利益が出ているところで一旦売却し、再度購入したいと考えています。
これからの購入の可能性
REITは、分配金の利回りが高く、大変良い商品だと思います。とはいえ、株式同様に高値掴みは避けたいところです。NISAで購入したものは損益通算ができませんので、確実に利益を確定させ、また購入を考えたいと思います。