楽天証券で積立投資信託を楽天カードで購入すると従来1%のポイント付与がありましたが、2022年9月から通常0.2%付与に改悪されます。一方、新たに楽天キャッシュでも積立投資信託の購入が可能になります。これらの変更と関連するキャンペーンについて説明します。
楽天証券における積立投資信託のクレジット決済
楽天証券では、積立投資信託を最大5万円/月まで楽天カードで購入することができ、しかも購入額の1%が楽天ポイントとして還元されます。
例えば、毎月投資信託を楽天カードで上限額の5万円分購入しているとこれだけで1年間で6,000P(=500P/月×12月)、半年で3,000P貯まります。
楽天会員には会員ランクがあります。楽天会員の最高ランクはダイヤモンド会員で、それに応じた特典いろいろな特典がありますが、その獲得条件は、半年で4,000ポイント取得でもクリアします。あと1,000Pをゲットすると満たす事になりますので、比較的簡単にダイヤモンド会員になり・維持する事ができます。
積立投資信託の決済方法の変更について
しかし、2022年2月1日付で楽天から『投信積立での「楽天キャッシュ決済」の開始および楽天カードクレジット決済のポイント還元率の一部変更について』のお知らせがありました。主な内容は次のとおりです。
- 積立投資信託で楽天キャッシュ決済が可能になります。積立設定は2022年6月下旬より可能になり、8月積立分から決済が開始されます。
- 積立投資信託の楽天カード決済でのポイント還元率が銘柄に応じて1%又は0.2%となります。ノーロードタイプの費用の安い投資信託は全て0.2%ですので実質改悪です。2022年9月買付分から対象になります。
- 従来は楽天カード決済で最大5万円/月でしたが、楽天カードと楽天キャッシュを併用することで、最大10万円/月までがポイント還元の対象となります。これは6月から提供開始予定です。
各々を簡単に説明します。
新たに楽天キャッシュ決済が可能に
楽天の電子マネーには、楽天Edyと楽天キャッシュの2種類があります。これらの概要と関連するキャンペーンを紹介します。
電子マネーである楽天キャッシュと楽天Edyの違い
主な特徴は次のとおりです。
- 楽天Edy
- 専用カードやスマホアプリに搭載してチャージをした上で実店舗で利用します。
- 楽天ポイント還元率は、楽天カードからのチャージ時に0.5%、楽天Edy支払時に0.5%です。
- オートチャージが可能です。
- 楽天キャッシュ
- 電子空間での決済手段でチャージが必要です。実店舗での利用は楽天Pay等を経由して行います。
- 楽天ポイント還元率は、楽天カードからのチャージ時に0.5%、楽天Pay支払時に0.5%です。
- オートチャージが可能です。
積立投資信託のおける楽天キャッシュに係るキャンペーン
投資信託の楽天カード決済においては、ポイント還元率が実質改悪になりますので、楽天ではキャンペーンを予定しています。このキャンペーンの主な内容は次のとおりです。
- 楽天キャッシュ決済開始記念キャンペーンとして最大1.0%ポイント還元されます。具体的には積立投資信託を楽天キャッシュで購入すると0.5%分の楽天ポイントが貯まり、楽天カードからのチャーで元々ポイント還元率0.5%がありますので、合わせるとポイント還元率1.0%となります。
- キャンペーン対象期間は、2022年8月買付分~12月買付分までの予定です。
楽天カード決済でのポイント還元率変更
楽天ポイント還元率は、2022年9月の積立投資信託買付分から信託報酬の内、楽天が受取る代行手数料が年率0.4%(税込)を境に次のように変更になります。
- 代行手数料年率0.4%未満:楽天カード決済でポイント還元率0.2%です。
- 代行手数料年率0.4%以上:楽天カード決済でポイント還元率1.0%です。(従来と同じ)
楽天カード決済と楽天キャッシュ決済の併用
キャッシュレスでの積立投資信託の購入額は、従来楽天カードでの5万円/月まででしたが、別に楽天キャッシュでも5万円/月購入できるようになります。この結果、積立投資信託が合計10万円/月をキャッシュレス(楽天カード+楽天キャッシュ)で購入することができます。
これは、楽天キャッシュで購入が可能になる2022年8月買付分から利用することができます。
なお、楽天証券では積立設定の引き落とし方法を楽天カードクレジット決済から楽天キャッシュ決済へ簡単に変更できるサービスも今後提供予定との事です。
ポイント還元率の当面の推移
次の表は、楽天ポイント還元率をまとめて当面の推移を現したものです。
楽天キャッシュ決済は、上限5万円/月を8月積立分から利用する事ができますが、キャンペーンが12月までなので、2023年1月以降は楽天カードから楽天キャッシュへチャージする分のみ(楽天カード→楽天キャッシュ)の0.5%だけになります。
また、楽天カード決済では、9月購入分から代行手数料0.4%未満の投資信託のポイント還元率が0.2%になります。
これらをポイント数で示した一例が次の表です。楽天キャッシュ決済で5万円/月、楽天カード決済で5万円/月で合計10万円/月の投資信託を購入していると仮定しています。
代行手数料0.4%未満(ノーロードの低費用の投資信託は全て該当)の投資信託では、毎月10万円購入しても2022年9月~12月のキャンペーン中でも600P/月、2023年1月以降では350P/月です。
従来は、楽天カード決済で毎月5万円購入で1%=500P還元でしたが、新ルールでは毎月10万円購入でも届かず、大幅ダウンです。
さいごに
楽天証券では、昨年2021年6月でも改悪のお知らせがありました。投資信託保有額に応じて付与されるポイントが、従来10万円毎に4ポイントだったのが、新しいルールでは投資信託の銘柄レベルに応じて10万円毎に0~10ポイントとなるという低コスト投資信託保有者にとっての改悪でした。
今回も同様に低コスト投資信託に対する改悪です。もともと楽天ポイント付与はプロモーションの一環として実施しているとはわかっていても何となく割り切れないものがあります。
とはいえメリットの大きな楽天経済圏ですので、他の楽天ポイントゲットを含めて考えて行かなければなりません。その他でも毎年のように変わるポイントサービスですが、楽しみながら追っかけてみたいと思います。
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