給与振込やクレジットカード決済等でいろいろと増える銀行口座ですが、各行の預金残高を毎月管理し、必要に応じて移動させることは面倒ですし、振込手数料も発生します。これをNEOBANK(住信SBIネット銀行)のスマホアプリ・自動入金サービス・自動振替サービス・自動スイープサービス等を活用する事で、資金移動が手数料無料・定期的に実行する事ができますので、これらについて説明します。
いつのまにか増えていく銀行口座
給与振込やクレジットカード決済を一つの銀行で済ませている人は少ないのではないでしょうか。会社勤めの人やパート・アルバイトの人も企業・団体で給与振込口座を指定されたり、ショッピングモール・スーパーマーケットや楽天市場・Amazon等ポイント優遇獲得のためのクレジットカード作成特典獲得等々で、カードやこれに付随する銀行口座が、いつのまにか増えていきます。
だいたい時間が経つと利用する銀行やクレジットカードが絞られてきますので、あまり使わないものは解約すれば良いのですが、直ぐには難しい場合もあると思います。
このような時でも、住信SBIネット銀行(以下NEOBANKと称します)とSBI証券をうまく利用すると異なる口座間での資金移動が無料かつ自動で行う事ができます。
ここでは、NEOBANKを中心にして、給与振込は地方銀行(又は都市銀行等)、クレジットカード決済は都市銀行(又は地方銀行等)、つみたてNISAはSBI証券の構成で、資金移動を自動かつ無料で実行する方法を説明します。
基本構成
次の図は、NEOBANKを中心にした基本構成を現したものです。
ここで地方銀行・都市銀行はNEOBANKから見て他行の意味ですので、両方とも地方銀行でも都市銀行でも構いません。
そして利用するサービスは、スマホアプリのNEOBANKアプリ(スマート認証を含む)、定額自動入金サービス、定額自動振替サービス、定額自動振込サービス、自動入出金(スイープ)サービスです。
以下、これらのサービスとお金の流れについて説明します。
なお、もう少し単純な都市銀行からSBI証券の即時入金サービス・自動入出金サービス等を活用して無料で資金移動する方法については次の記事で説明していますので、ご覧ください。
給与振込を大手市中銀行にしている人は多いと思います。ここでは、新たに証券口座を開設するにあたり、その大手市中銀行とSBI証券と住信SBIネット銀行での基本構成を説明します。まずはこの構成を把握しておくと後からクレジットカード決済の組込み等[…]
NEOBANKで活用する主なサービス
NEOBANKアプリとスマート認証NEO
まずは、スマート認証NEOを含めたNEOBANKのスマホアプリです。これが優れもので、手数料が一定回数無料になる特典があったりコンビニから銀行カード不要でお金を引き出したりができます。主な特長は次のとおりです。
- 生体認証(スマホにより顔認証か指紋認証)ができるスマート認証NEOを登録する事で、ATM利用手数料が5回/月無料、他行振込手数料が5回/月無料になります(スマート認証NEOを登録すると利用者優遇スマートプログラムのランク2となり、この無料回数が適用されます)。
- NEOBANKアプリからコンビニ等で預金引き出しができます。銀行カードが不要で、スマホアプリだけでできます。
定額自動入金サービス
他行から自動で指定金額を引き落としできるサービスです。主な特長は次のとおりです。
- 他行口座から毎月5日又は27日に引落し、原則引落日の4営業日後にNEOBANK代表口座(普通預金口座)に入金します。
- 引き落とし金額は1万円以上1千円単位で設定が可能です。
- 手数料は無料です。
定額自動振替サービス
NEOBANK口座間で自動振替できるサービスです。主な特長は次のとおりです。
- NEOBANK代表口座から目的別口座やSBIハイブリッド預金へ、毎日・毎週・毎月で自由に自動振替設定ができます。
- 最大10件(一つの目的別口座又はSBIハイブリッド預金口座に対しては最大5件まで設定可)まで設定できます。
- 手数料は無料です。
定額自動振込サービス
指定の振込先へ家賃・月謝・仕送り等を定例・定額で振込できるサービスです。主な特長は次のとおりです。
- 毎月特定日(1~31日)又は毎週特定曜日で、10件まで自動振込の設定ができます。
- 手数料はNEOBANK・三井住友信託銀行の口座宛であれば無料ですが、他行宛の場合は利用者優遇スマートプロプログラム・ランク2の回数分だけ無料になります(現状5回/月)。
自動入出金(スイープ)サービス
自動入出金サービスとは、NEOBANKのハイブリッド預金口座とSBI証券口座の口座間で自動入出金してくれるサービスです。事前にNEOBANK口座とSBI証券口座の連携をとり、自動入出金ができるよう設定しておく必要があります。
主な特長は次のとおりです。
- SBI証券口座にある現金は、原則翌日に自動でNEOBANKのハイブリッド預金に自動かつ無料で移動してくれます。
- SBI証券で株式・投資信託等を購入する際、NEOBANKのハイブリッド預金残高が買付可能金額に反映され(自分で資金移動しなくとも)購入できます。
- ハイブリッド預金残高には、金利0.01%が付きます。なお普通預金は金利0.001%です。
ただし、ハイブリッド預金からは現金の引き出しや他行振込ができません。もしも他行振込や他サービスからの引出が必要な場合はハイブリッド預金から普通預金口座へ振替後、実行する必要があります。
なお、ハイブリッド預金から普通預金口座への振替はスマホから即時・無料で実行できます。
また、例えばSBI証券でつみたてNISAで投資信託を購入する場合は、購入資金をハイブリッド預金に準備しておけば積立設定日に自動買付をしてくれます。
さらに、SBI証券において他行の都市銀行・地方銀行から自動入金サービスを利用して株・投資信託購入資金を入金すると原則翌日にはNEOBANKのハイブリッド預金にお金が移動します。これらの手数料も無料です。
給与振込から入出金サービスまでの流れ
いままで説明したサービスを含めて、給与振込から入出金までの流れを上記図も参考にして一例としてまとめると次のとおりです。
- 給与等が地方銀行(又は都市銀行)の預貯金口座に振り込まれます。
- 地方銀行(又は都市銀行)からNEOBANKの定額自動入金サービスで普通預金(代表口座)に設定金額が移動します。【手数料無し】
- NEOBANKの普通預金は次のように使われます。
- 定額自動振替サービスにより毎月一定額がハイブリッド預金に移動します。※つみたてNISA購入資金となります。【手数料無し】
- 定額自動振込サービスにより毎月一定額が他行(都市銀行や地方銀行等)の預貯金口座に移動します。※クレジットカード決済に使われます。【NEOBANK・三井住友信託銀行宛手数料無し、他行宛一定回数手数料無し】
- その他必要に応じて、NEOBANKアプリを利用して他行振込やコンビニATMからお金を引き出します。【一定回数手数料無し】
- 自動入出金(スイープ)サービスにより、ハイブリッド預金の資金でSBI証券でつみたてNISAににより毎月投資信託を購入します。【手数料無し】
さいごに
今回は、NEOBANK(住信SBIネット銀行)を中心に手数料が0円になるお金の流れをまとめて見ました。このメリットは、他行振込手数料やATM入出金手数料が無料になる回数が多い事(最低でも各々5回/月)とスマホアプリだけでコンビニATMからお金が引き出せる事です。
NEOBANK以外では、楽天銀行・楽天証券の組合せも良いと思います。楽天銀行の場合は楽天証券と口座連携を設定する事で普通預金金利が0.1%に優遇されますし、ハイブリッド預金口座のように別口座を作る必要がありませんので、振替も不要です。楽天ポイントを良く利用される人は一考かと思います。
私の場合は先の理由でNEOBANKを良く利用させていただいていますが、結局はご自身の使い勝手の良い方となりますので、その他の優遇サービスを含めて検討してみるのも面白いと思います。本稿がご参考になれば幸いです。
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