プレナスがMBOを実施するとアナウンスがありました。たまたまauカブコム証券で保有していましたので、TOB(公開買付)に申込みました。初めてのTOBで、備忘的にまとめましたので紹介します。
MBOとTOB
MBO(Management Buy-Out)とは、経営陣が自社の買収資金を出資して、自社の事業の継続を前提として株式を取得する取引をいいます。これにより、株式は非公開になります。
TOB(Take Over Bid:株式公開買付)とは、不特定多数の株主から株式を買い集めることです。対象銘柄を保有している株主は、公開買付けに応募して売却することができます。公開買付けへの応募は、公開買付代理人、又は公開買付復代理人を通じて行います。
プレナスのMBO
プレナスとは
持ち帰り弁当「ほっともっと」や定食屋さんの「やよい軒」を運営している会社です。
株式優待制度を採用しており、例えばプレナス株式を100株保有していると500円優待券が5枚いただけます(1,000株以上保有で10枚)。ただし、今回のTOBが成立するとこの株式優待制度も廃止になります。
プレナスは、経営者が株を買い占めて非上場化し(MBO)、それをTOBとして具体化しているわけです。
TOBの概要
プレナスが公開したTOBの概要は次のとおりです。
- 買付価格:普通株式1株に対して2,640円
- 買付期間:2022年10月17日~2022年11月29日16時まで
- 公開買付者:合同会社塩井興産
※代表取締役はプレナスの代表取締役と同じ人です。 - 公開買付代理人
- 三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社
- auカブコム証券株式会(復代理人)
プレナス株式を保有している人は、だいたい次の2つの方法で売却します。
- 公開買付代理人である三菱UFJモルガン・スタンレー証券か又は復代理人のauカブコム証券の口座で保有している人は、各社のTOBに申込みをして売却します。
- 上記2社以外の証券会社でプレナス株を保有している場合は、市場で売却します。
この他に上記②の人は、上記①の証券会社に株式を移管して売却する方法もありますが、移管料や手間が発生しますので、あまり現実的ではありません。
プレナスの株価
次のチャートは最近のプレナスの株価動きです。TOB方法が公開されてからTOB買付価格2,640円/株に一気に近づいています。
auカブコム証券での方法
プレナス株は、株式優待狙いで私もauカブコム証券の口座で保有しています。株式優待が無くなり寂しくはなりますが、売却益が生じますので安心です。
一般的に証券口座の株式は、信用取引等の保証金(証拠金)代用として預けている人が大半だと思います。私もその一人ですが、TOBの申込み時には、保証金代用の株式を「保護」預りに変更しなければいけません。
つまり次の流れでTOBへ申込・売却する事になります。
- 保証金(証拠金)代用から保護へ振替:auカブコム証券では振替申込のボタンがあり、クリックすると暫くして「保護」に変更になります。また、貸株にしている場合も「返却手続き」を行い、「保護」に振り替えなければなりません。
- TOBへの申込:プレナス株が「保護」になるとTOB応募状況が「未申込」になりますので、これをクリックすると「申込済」に変わります。これでTOBへの応募が終了します。
なお、応募期間は2022/10/29までですので、それまではTOB応募を取り消すことが可能です(「取消」ボタンがあります)。非上場化されるので会社乗っ取りとかない限りはありえないと思いますが。
さいごに
私としては初めてのMBO/TOBでしたので、保証金から保護に振替えるところが分からず、少し戸惑いました。しかし、利用させていただいているauカブコム証券が公開買付の復代理人でしたので2,640円/株で買付していただきラッキーでした。一時は、コロナ禍の影響で株価が落ち込んでいました利益が生じ、結果オーライです。
株式優待制度が減っていくのは、残念ですが、少なくとも利益の分は「ほっともっと」や「やよい軒」を利用させていただきたいと思います。
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