NASDAQ100投資信託を一押しする理由、銘柄比較とコスト競争の予感

ニッセイアセットマネジメントからNASDAQ100対応投資信託が2023年3月31日から販売開始されました。信託報酬は0.2035%とこの種類では最安値です。NASDAQ100は銀行株を含まないので最近の基準価額の回復が顕著になってきています。他の類似投資信託でも信託報酬の引き下げが始まりそうですが、現時点でも比較をしてみたいと思います。

NASDAQ100が期待できると考える理由

次の2つの図は、日経平均、米国S&P500、ナスダック100(NASDAQ100)の指数の6ヵ月間5年間で比較したチャートです。

6ヵ月間の比較でみると、米国地方銀行や欧州金融機関の破綻で2023年1月にかけて大きく下落しましたが、その後、特にNASDAQ100が大きく回復しています。NASDAQ100には銀行セクターが含まれていませんので、この影響も大きかったと考えられます。

また、5年間チャートでも同様にNASDAQ100の上昇率が最も高くなっています

NASDAQ銘柄は、主にハイテク企業やIT関連の企業など新興企業の割合が多く、上下動の幅が大きい傾向にありますが、落ち着いて眺めてみると最も利益の得やすそうな指数のようです。

【6ヵ月間の比較チャート(2023年5月2日時点)】※Google Financeデータから抜粋
【5年間の比較チャート(2023年5月2日時点)】※Google Financeデータから抜粋

このため、NASDAQ100指数に連動する投資信託を底値で丁寧に拾っていくのが良いのですが、なかなか底値と判断することは困難ですので、定期的(又は不定期)に積立購入する事が一つの投資方針となります。

NASDAQ100投資信託の比較

そこで、何を購入するかですが、NASDAQ100指数に連動する投資信託として比較的信託報酬の低い銘柄をあげたのが次の表です。比較項目としては、信託報酬の他に委託会社、設定日、総資産を載せています。

比較項目ニッセイ
NASDAQ100インデックスファンド
eMAXIS
NASDAQ100インデックス
PayPay投信
NASDAQ100インデックスファンド
農林中金
NZAM・ベータ NASDAQ100
委託会社ニッセイアセットマネジメント三菱UFJ国際投信PayPayアセットマネジメント農林中金全共連アセットマネジメント
信託報酬(税込)0.2035%0.44%以内0.418%0.44%
設定日2023年3月31日2021年1月29日2021年6月29日2020年3月12日
純資産1,191百万円61,637百万円1,219百万円2,123百万円
【主なNASDAQ100投資信託の比較】※SBI証券のデータから抜粋

純資産でみると三菱UFJ国際投信の「eMAXIS NASDAQ100インデックス」が61,637百万円と最も大きいのですが、信託報酬ではニッセイアセットマネジメントの「ニッセイNASDAQ100インデックスファンド」が0.2035%と最も小さくコスト的に有利です。

「ニッセイNASDAQ100インデックスファンド」の設定日は2023年3月31日とつい最近で信託報酬0.2035%を売りにしています。それまでは他の銘柄の信託報酬が0.4%以上でしたので、インパクト大です。

同じ指数に連動する投資信託であれば、基本同じ動きをしますので、これから購入されるのであれば、「ニッセイNASDAQ100インデックスファンド」がよさそうで純資産も順調に伸ばしているようにみえます。

米国ETFとしては

NASDAQ100に連動する商品としては米国ETFの「インベスコ QQQ トラスト シリーズ1 」(ティッカーコードQQQ)が有名です。

  • ティッカーコード:QQQ ※日本の銘柄コードに相当します。
  • 運用会社:インベスコ Ltd.
  • 設定日:1999年3月10日
  • 基準価格:$322.89(2023年5月5日時点)
  • 経費率(税込):0.20%
  • 分配利回り:0.67%(2023年5月5日時点)
  • 分配回数/年:4回(3月、6月、9月、12月)

同じ指数に連動する商品では、一般的に投資信託よりもETFの方が信託報酬等の費用が安価なのですが、「ニッセイNASDAQ100インデックスファンド」は信託報酬が0.2035%なので、QQQとあまり差異がなくなりました

このため、既に米ドルを保有している場合は米国ETFであるQQQを購入する手もありますが、次のようなデメリットがあります。

  • ETFの購入は株式同様に株数指定です。定期的に一定金額で積み立て購入する場合でもこの金額いないで買える株数しか発注できません。
  • 購入・売却時には売買手数料が発生します。SBI証券や楽天証券では買付手数料無料キャンペーンを実施していますが、売却時は手数料が発生します。
  • 分配金の再投資は自分で購入手続きをしなければなりません。投資信託(例えばニッセイNASDAQ100インデックスファンド)の場合は自動的に再投資してくれます。

さいごに

私の場合は、NASDAQ100指数に連動する投資信託として「eMAXIS NASDAQ100インデックス」を積み立て購入していましたが、「ニッセイNASDAQ100インデックスファンド」が発表されましたので、こちらに変更しました。

しかし、三菱UFJ国際投信には、低コストで有名なeMAXIS Slimシリーズを企画・販売しています。現状では、eMAXIS Slimシリーズに中にはNASDAQ100指数連動銘柄がありませんが、同種の他銘柄があればそれ以下のコストを実現すると強調しているeMAXIS Slimシリーズなので、対応するのではないかと期待しています。

2024年1月からNISA枠が120万円/年から360万円/月に拡大されますので、今年後半から新たなキャンペーンや動きがあると思いますので、楽しみに待ちたいと思います。

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