NASDAQ100の投資信託と米国ETFの比較

NASDAQ100指数の回復が顕著です。金融不安が緩和されてつつありNASDAQ100には銀行株式が含まれない事も一因です。国内で購入できる代表的な投資信託と米国ETFからQQQを比較してみたいと思います。

NASDAQ100とは

米国NASDAQは、世界初の電子株式取引所として設立された証券取引所で、AppleやMicrosoftなどのハイテク企業やIT関連企業の割合が高いという特徴があります。

そして、この中で金融機関を除いた時価総額上位100社の株式を対象にしているのがNASDAQ100です。銀行株等を含まれないので、最近の金融不安からいち早く回復基調にあります。

次の図は、過去6ヵ月間の日経平均と代表的な米国ETFを比較した相対チャートです。後半で説明する米国ETFのNASDAQ100指数に連動するQQQが急激に回復しているのがわかります。

投資信託の一例

次の表は、NASDAQ100指数に連動する投資信託の例です。

特筆すべきは、信託報酬が0.2035%と最も低い「ニッセイNASDAQ100インデックスファンド」です。設定日が、2023.3.31と最近なので純資産はまだ小さいですが、増加傾向にあります。

これ以外の信託報酬は0.4%台なので、一段と引き下げる動きがあるのではないかと考えています。特に三菱UFJ国際信託では、信託報酬の業界最安値を標榜しているeMAXIS Slimシリーズを運用していますので、期待しています。

銘柄運用会社設定日純資産基準価額信託報酬
ニッセイNASDAQ100インデックスファンドニッセイアセットマネジメント2023.3.31¥1,645M¥11,2580.2035%
eMAXIS NASDAQ100インデックス三菱UFJ国際投信2021.1.29¥64,191M¥14,1990.44%
iFreeNEXT NASDAQ100インデックス大和アセットマネジメン2018.8.31¥62,280M¥22,7480.495%
日興インデックスファンドNASDAQ100日興アセットマネジメント2020.8.31¥70,912M¥14,9690.484%
【NASDAQ100指数に連動する主な投資信託】※SBI証券サイトのデータから(2023.5.19時点)

米国ETFの一例

国内ETFは出来高が少ないので、ここでは米国ETFのQQQの例を挙げました。

純資産が$173,936Mと日本の投資信託と比較すると桁が違います。また、経費0.20%と最も低い値です。ただし、ETFは株式同様に単位購入となります。さらに米国ETFは、米ドルで購入しなければなりませんので外国為替コストが発生します。

銘柄運用会社設定日純資産価格分配利回経費
Invesco QQQ Trust Series 1(QQQ)インベスコ Ltd.1999.3.10$173,936M$331.220.66%0.20%
【NASDAQ100指数に連動する米国ETF】※SBI証券サイトのデータから(2023.5.17時点)

メリット・デメリット

投資信託と米国ETFのメリット・デメリットをまとめます。

投資信託の場合

  • 投資信託のメリット
    • 比較的気軽に少額(例えば月1万円)から積み立てができます。
    • 分配金が自動的に再投資されます。
  • 投資信託のデメリット
    • 比較的経費率が高くなります。しかし、ニッセイNASDAQ100インデックスファンドは信託報酬0.2035%なので、この銘柄に関してはデメリットがなくなりました。

米国ETFの場合

  • 米国ETFのメリット
    • 経費率が比較的安い傾向にあります。ただし、これは既に米ドルを保有している場合です。円貨から購入する場合は米ドル交換の為替費用等も発生します。
  • 米国ETFのデメリット
    • 米ドル購入・運用となりますので、円貨から購入や売却後の円貨へ戻す場合に外国為替レート(円貨⇔米ドル)の影響を受けます。
    • 株式と同様に売買単位での購入・売却になり、売買手数料も必要です(一部銘柄の買付手数料を無料にしている証券会社があります)。例えば、1単位$330を購入する場合には最低でも$330+手数料が必要です。
    • 分配金を受け取るときに課税され、自動的に再投資してくれません。ただし、意識的に分配金を定期的に受け取ることを考えている人にとってはメリットになります(お小遣い・生活費等として)。

さいごに

NASDAQ100の投資信託と米国ETFを比較しましたが、「ニッセイNASDAQ100インデックスファンド」の信託報酬0.2035%は強烈なインパクトがあります。このような安価な信託報酬であれば、あえて円貨を米ドルに交換してまでQQQを購入する必要がありません(ただし、もしも既に米ドルを保有しているのであればQQQの出番もあると思いますが)。

「ニッセイNASDAQ100インデックスファンド」は設定日2023.3.31と日が浅いですが、これから出来高が増えてくると思います。今後の他社の動きが楽しみです。

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