平均余命からみると男性85歳、女性93歳あたりが寿命になります。この年齢あたりでは、比較的認知症になる人が多く、特に女性の人は10人中7人が発症している可能性があります。残された家族が、せめてお金の面で苦労しないために認知症保険を調べてみました。
認知症について
認知症は、いままで正常に機能していた認知機能が低下し、記憶障害だけでは無く、言語障害や運動障害等も生じて日常生活に支障をきたす状態になります。発生する理由は様々ですが脳の細胞の一部が傷ついたり死んでしまい、その結果いろいろな症状を起こします。一旦発症すると進行を遅らせる事はできますが、人としての尊厳を保つことができるんかとか、心配の種は尽きません。
認知症の最大の原因は加齢と言われていますので、まずは日本人の寿命と認知症発症率をみてみたいと思います。
平均余命からの寿命
次の表は、厚生労働省「令和2年簡易生命表の概況」に掲載されている「主な年齢の平均余命」です。65歳時点で男(夫)は20.05年、女(奥さん)は24.91年ですので、夫は85歳まで、奥さんは3歳年下とすると+3約93歳となります。さらに女性は65歳を迎えるとその内2割の人が100歳でも存命というデータもあります。
まだまだ長い人生が続くことになります。
推移予想
次のグラフは、厚生労働科学研究費補助金で実施した研究報告書の抜粋です。これを見ると、75歳以降急激に発症率が増加しているのが分かります。特に女性(赤線)の場合では、80-84歳で4人に1人、85-89歳で2人に1人となっています。女性の平均寿命が93歳とすると実に10人中7人の方が認知症を発症していることになります。
※コホート研究(cohort study)とは、疾病の要因と発症の関連を調べるための一観察的研究手法です。
認知症保険とは
先のグラフからは、男性の平均余命からみた寿命85歳まで5~3人中1人が発症、女性の場合の寿命93歳程度で10人中7人が発症するという、まことに恐ろしい結果です。
認知症保険とは、症状の完治は無理でも、せめて改善や金銭的な手当を行う事を目的にした保険です。ここでは、楽天保険の例で概要を説明したいと思います。
楽天の認知症保険の概要
主な特徴は次のとおりです。ただし、楽天生命認知症保険は申込みを受けた時(保険期間の始期)から1年間は保障がありません。
保障に応じて3種類のプラン
- お手軽プラン:認知症と診断確定された時に認知症診断給付金が契約額に応じて100万円~2,900万円支給されます(1回限り)。認知症と診断されない場合3年毎に5万円又は10万円の無事故給付金が支給されます。なお、認知症と診断確定された場合、無事故給付特約(払戻金なし)は消滅します。
- 基本プラン:「お手軽プラン」に加えて、「介護への備え」が付きます。「介護の備え」では、初めて認知症と診断確定され、かつ、公的介護保険による要介護認定1以上をうけたとき、要介護給付金が契約額に応じて100万円~2,900万円支払われます(1回限り)。なお、認知症診断給付金額と要介護給付金額を合計して3,000万円が限度です。
- 安心プラン:上記の「基本プラン」に加えて、「精神疾患で入院した時への備え」が付きます。「精神疾患で入院した時への備え」とは、初めて認知症と診断確定された後、所定の精神疾患で入院した時に精神疾患併発入院給付金が契約金額に応じて5,000円~20,000円/日支払われます(支払日数無制限)。
その他のサービス
- 楽天ポイントが、保険料の1%、さらに楽天カード決済で1%の合計2%が貯まります。ただし、Web経由の契約と楽天ID連携が必要です。
- 楽天生命メディカルサポートサービスを無料で受けられます。同サービスには、24時間認知症サポート、24時間健康サポートデスク、セカンドオピニオンデスク、こころのサポートデスク、糖尿病サポートデスクの5つがあります。
保険料の概算
女性65歳で保険料を試算した結果は次のとおりです。65歳以降の保険料支払いは少々厳しいかもしれませんので、例えば無事故給付金額を0にすると下記月払い保険料-2,600円ぐらい保険料が下がります。
契約 | お手軽プラン | 基本プラン | 安心プラン |
---|---|---|---|
認知症診断給付金額(1回のみ) | 100万円 | 100万円 | 100万円 |
要介護給付金額(1回のみ) | 無し | 100万円 | 100万円 |
精神疾患併発入院給付金(日額) | 無し | 無し | 5,000円 |
無事故給付金額(3年毎) | 10万円 | 10万円 | 10万円 |
保険期間・保険料払込期間 | 終身 | 終身 | 終身 |
月払い保険料 | 6,290円 | 9,290円 | 9,505円 |
さいごに
認知症は、人間の尊厳を損なう可能性のある恐ろしい症候群ですが、男性85歳、女性93歳ではかなりな確率で罹患してしまいます。そのような際に少しでも助けになるのが保険です。残された家族が辛い思いを極力しないように保障を考えたいものです。
神様や仏様に祈って避けたいとは思いますが、このような時だけでは虫が良すぎますね。でも祈りたいですね。
===↓ブログ村ランキングに参加しています。
にほんブログ村