スマホ用終活アプリの比較、楽クラライフノートとわが家ノート

スマホ用終活アプリを利用するとエンディングノートが気楽に作成できます。私が最近登録した同アプリである楽クラライフノートとわが家ノートについて比較してみました。

エンディングノートとは

エンディングノートとは、資産（財産の種類、金融口座、年金や金融機関の連絡先）、相続（親族・家族の連絡先、相続先希望）、葬祭（葬式、お墓の希望）、その他（譲るもの、処分するもの、その他気付等々）を自分が亡くなる時に備えて家族のために残しておく記録帳です。

このように結構ボリュームがありますので、いざ作成するとなると意外と時間がかかるものです。

なお、エンディングノートは家族と保管場所を共有して、万一の際には直ぐに用意できるようにしておきます。ただし、金融口座等のパスワード等については、安全のため、エンディングノートとは別管理にします。

スマホ用終活アプリとは

最近では、スマホの終活（自分の終わりに備えて行う活動）アプリが目に付くようになってきました。スマホの終活アプリの機能や特長は次にとおりです。

• エンディングノート作成機能＋α：最低限エンディングノートの作成機能があり、さらにアプリに応じて、終活関係の情報提供、介護・医療相談等が含まれています。
• 家族との情報共有：作成された情報は、必要に応じて家族と共有でき、自分が認知症等になった場合の見守り機能として活用できるものもあります。
• データはクラウドに保管：作成されたデータ（情報）はセキュリティ下のクラウドに保管されており、どこからでも容易に作成・修正でき、スマホ機種交換時でもID・PWを入力して簡単にデータ移行ができます。

楽クラライフノートの概要

楽クラライフノートとは、NTTファイナンスが提供するクラウド型エンディングノートアプリで、終活でのいろいろな自分の情報や関連情報等を整理し、家族と共有する事ができます。

概要は次のとおりです。

• お金の管理：資産や家計の状況・推移等が管理できます。
• 家族関係の整理：家族情報や家系図作成ができます。これらの情報は相続の時に参考になります。
• 自分の希望等の整理：医療情報、介護、相続、葬儀、お墓、自分の経歴、その他の契約サービス等について整理できます。
• 関連情報の提供：お金や終活に有益な情報サイトを閲覧したり、終活電話相談窓口サービスを利用したり、サポートを受けたりする事ができます。
• アプリ利用料：300円/月（税込）、ただし初回契約時から起算して6ヵ月間無料です。また、「共有される側（家族等）」は無料で利用できます。

次の記事でもまとめていますので、こちらもご覧ください。

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わが家ノートの概要

わが家ノートは、三菱UFJ信託銀行が提供する終活用のスマホアプリです。スマホへは無料でダウンロードでき、三菱信託銀行の口座のない人も利用可能です。

主な機能は次のとおりです。

• エンディングノート：メモ形式で次の情報が気軽に記録できます。動画や音声でも残せます。
  • 家族へのメッセージ、資産・負債、その他等々16のカテゴリーに分けて記録可能です。
  • クラウド内に情報があり、いつでも作成・修正が可能です。
  • 家族と情報共有できます。
• 健康管理：次の4つの機能が利用でき、利用するとアプリ内ポイント（スターといいます）がもらえ、プレゼントに応募・抽選できます。
  • 歩数管理（ウォーキングチャレンジ）、脳トレ（脳科学に特化した脳トレプログラム）、食事管理（タップするだけで簡単な食事管理）、血圧管理（グラフで確認）が利用できます。
• 見守り・相談：次の3つの機能が利用できます。
  • 見守り機能：家族を登録しておくと、健康管理（血圧管理を除く）の利用状況やアプリへのログインが確認できます。
  • アルバムを共有：アプリ内で家族と写真の共有ができます。
  • 専門家への相談：三菱UFJ信託銀行エクセレント倶楽部の会員限定ですが、専門家に電話やインターネット経由で健康や介護等の相談ができます。

比較

楽クラライフノートとわが家ノートを簡単に比較してみました。以下、簡単に説明します。

アプリ利用料

楽クラライフノートは、有料で300円/月（税込）です。ただし、最初の6ヶ月間は無料で利用できます。

わが家ノートは、無料です。しかも、三菱UFJ信託銀行の口座の無い人でも利用できます。

エンディングノート

エンディングノートの記載範囲は両者とも差がありません。ただし、資産管理における金融口座（銀行・証券）と連携できるのは、楽クラライフノートだけです。

金融口座との連携

楽クラライフノートは、金融口座（銀行・証券）、クレジットカード、キャッシュレス決済サービス（クレジットカード、QRコード決済、電子マネー、ポイント付与）との連携がとれます。つまり、連携が取れていると口座・やポイントの残高やクレジットカードの支払予定等が確認できます。なお、連携の取れない金融機関では、手入力も可能です。ここは、家計簿管理等で有名なMoney Forward MEの機能を使っています。

わが家ノートは、金融口座等の連携機能がありません。全て入力します。エンディングノートの目的からみれば、個別の残高よりはどのような金融機関等と取引しているのかが分かれば十分な気がします。

家計簿機能

楽クラライフノートは、家計簿機能があり、毎月の収支が確認できます。ここもMoney Forward MEの機能ですが、家計簿アプリMoney Forward MEのように勘定毎の反映・非反映の選択やグループ付け等が出来ません。例えば、株式の売買も家計簿に反映されるので、（家計簿というよりは）世帯の全体の収支になっています。

わが家ノートは、家計簿機能がありません。

見守り機能

楽クラライフノートは、見守り機能がありません。ただし、アプリ内の情報は家族と共有できます。

わが家ノートは、家族を登録して、健康管理（歩数管理、脳トレ、食事管理）の利用状況や「わが家ノート」へのログイン状況を確認できます。

相談機能

楽クラライフノートは、無料の終活電話相談窓口サービスがあります。必要に応じて専門家（弁護士、司法書士、税理士等）を紹介してもらう事もできます。専門家はもちろん有料です。

わが家ノートは、三菱UFJ信託銀行エクセレント倶楽部の会員であれば電話やインターネット経由で健康や介護等の相談ができます（会員限定サービス）。三菱UFJ信託銀行エクセレント倶楽部の会員になるには、世帯合計取引残高1,000万円以上や住宅ローン取引等結構ハードルの高い入会資格が必要です。

その他有益な機能

楽クラライフノートは、相続税シミュレーションとキャッシュフローシミュレーションが簡単に実行できます。気軽に参考値としてみる事ができます。ただし、相続税シミュレーションの場合は、その計算過程が開示されていませんので、最終的にはご自身で計算するか税理士さんに相談されるのが良いと思います。

わが家ノートは、健康管理として①歩数管理（ウォーキングチャレンジ）、②脳トレ（脳科学に特化した脳トレプログラム）、③食事管理（タップするだけで簡単な食事管理）、④血圧管理（グラフで確認）の次の4つの機能が利用できます。①～③の機能については、利用するとアプリ内ポイント（スターといいます）がもらえ、貯めたスターで抽選に応募して当選するとプレゼントがもらえます。

さいごに

スマホ用終活アプリとして楽クラライフノートとわが家ノートを比較してみました。私の場合で言えば、わが家ノートで十分だと考えています。理由は、楽クラライフノートの金融口座と連携をする必要が無いと思うからです

エンディングノートでは、取引のある金融機関やサービス等を明確にしておけば良く、その都度の個別入出金は必要ないと考えるからです（都度の入出金履歴が必要であれば家計簿アプリを利用するば良い）。

とはいえ、楽クラライフノートの無料試行期間は6ヶ月ありますので、もう少し使い込んでみたいと思います。終活アプリは家族のためはもちろんですが、あらためて自分の事が整理できますので皆さんも是非利用されてはいかがでしょうか。