最近ではネット系の葬儀ビジネスでお坊さんを定額でお願いできるサービスがあります。大切な方を失っただけでも大きな心労があるところへ、お金の面でも心配させないために、事前に調べておくと安心です。お葬式や法要でお勤めを行うお坊さんの手配について、曖昧な価格を明朗にし、少しでも金銭的な負担を軽くするお坊さんの定額サービスを「てらくる」を例として、説明します。
お葬式の備え
急に身内の方が亡くなった時に、準備も無くお葬式に突入するとかなり費用が掛かったとかいう話を良く聞きます。私は地方出身者で長男でもなく、引き継ぐお墓もありませんので、内の奥さんとはお葬式は家族や近い親戚だけの家族葬でいいよねと話し合っています。最近では、明朗会計を全面に出しているネット系の葬儀事業者をよく見かけます。
自分が万一の時に、家族には嫌な思いをさせたくないですので、お墓とか葬式について以前にざっと調べて下記の記事にまとめました。
万が一の時に、急にお葬式を頼むと結構高かったという話をよく聞きます。お葬式は葬儀専門会社にお願いする場合もありますが、セレモニーホール等が運営する冠婚葬祭互助会の積立方式、前払い方式、会員方式などもあります。前もってこれらを考えておくのは[…]
しかし、例えば家族葬でも通常はお坊さんへ依頼する金額が別料金ですので、さらに、ここではお坊さんの手配とかお布施について考えてみたいと思います。
調べてみると、「てらくる」というユニークなサービスがありましたので、これについて概要を説明します。
葬式費用の平均額
葬式費用の平均額を調べてみると内閣府の消費者契約法専門調査会の資料(作成:全日本葬祭業協同組合連合会 、2017年4月)では、全国平均で葬儀費用一式195.7万円、寺院へのお布施47.3万円となっています。お坊さんにどこまでお願いするかで、費用はいろいろのようですが、多いような少ないような微妙な金額です。
ネット系の葬儀事業者では、どうなんでしょうか。最近よく聞く「小さなお葬式」に関連してお坊さんを手配してくれる「てらくる」というのがありましたので、これを基に調べてみました。
てらくるとは
皆さんは、「小さなお葬式」という名称を聞かれたことがありますか。TVやネットニュースでも時々取り上げられているのでご覧になった方も多いと思います。「小さなお葬式」とは「お葬式の不透明を透明化する事」を掲げて、(株)ユニクエストが運営しているネット系の葬儀ビジネス商品名です。
実はこの(株)ユニクエストでは、「てらくる」というお坊さんの定額手配サービス商品があります。主な特徴は次のとおりです。
- 定額お布施
- 全ての法事・法要に対応
- 全宗派対応
各々について、簡単に説明します。
定額お布施
法事・法要のお布施が一律50,000円です。この中には、お車代、御膳料、心づけや、法要に付随する納骨法要や仏壇・お墓の開眼供養も含まれています。
全ての法事・法要に対応
葬儀のみに限らず、四十九日、初盆(新盆)、一周忌法要、その他の法事・法要に対応していただけます。もちろんお葬式の時とは別料金になります。
全宗派対応
全宗派対応、宗派指定も可能で、檀家になる必要がありません。また、手配可能な全てのお坊さんは各宗派の僧侶の記録簿である「僧籍簿」に載っており、資格を保有している方です。
戒名は別
ただし、戒名は別料金です。世間体もありますので、戒名が欲しいがお寺さんとの付き合いが無いという方でも戒名をお願いできます。「てらくる」にお願いすると2万円から20万円ぐらいです。
おわりに
お寺さんとお付き合いのない私は、お葬式をどうしようかなと考えているところでたまたま「小さなお葬式」を知り、その中を調べてみると「てらくる」を見つけました。
また、この記事を書こうかなと思っていた時にタイミング良く「週刊ダイヤモンド」の2020年1月18日号に「納得の葬儀、寺、墓」特集をやっていました。自分の記事の記述と重なるのはまずいのでまだ読んでいませんが、皆さんの興味の高い分野になってきているのだと改めて認識しました。
ネット系のお坊さん手配サービスもWeb検索するといろいろと見つかると思いますので、これらについても、ご興味があればご覧ください。
しかし、次々と新しいビジネスが生まれており、既存の業者は厳しいですね。新たに生まれたビジネスも直ぐに陳腐化するかもしれません。従来の事に囚われず、暫くは頭だけでも老けることなく、新しい芽をキャッチする感性を持ちたいものです。