銀行・証券間の自動入出金サービスの比較、SBIハイブリッド口座と楽天マネーブリッジ

銀行口座と証券口座で自動入出金できるサービスがあるといちいち振込処理をしなくとも良いので大変便利です。住信SBIネット銀行・SBI証券ではSBIハイブリッド口座で、楽天銀行・楽天証券ではマネーブリッジという名称で自動入出金が設定可能です。この2つについて比較して見ました。

銀行口座と証券口座の自動入出金サービスとは

銀行口座と証券口座間の自動入出金サービスとは、銀行口座の預金残高から連携する証券会社で株式・投資信託等を購入できたり、証券口座にある資金を銀行口座に、手数料無料で自動的に移してくれるサービスです。

銀行口座にある資金をいちいち証券口座に移す必要がなく、銀行と証券会社で保有している資産を一元管理できるメリットがあります。

このようなサービスを実施しているところは、まだ少ないのですが、住信SBIネット銀行とSBI証券ではSBIハイブリッド口座という名称で、また、楽天銀行と楽天証券では楽天マネーブリッジという名称でサービスを提供しています。

SBIハイブリッドと楽天マネーブリッジの良い点

住信SBIネット銀行・SBI証券のSBIハイブリッド口座と楽天銀行・楽天証券の楽天マネーブリッジを使用する上での良い所とサイトからの見え方について比較します。

SBIハイブリッドと楽天マネーブリッジの特長

使ってみて感じた各々の特長と関連する事項を記載します。

SBIハイブリッド

【良い点】

  • 住信SBIネット銀行のSBIハイブリッド口座とSBI証券口座で自動入出金サービスを行います。入出金手数料は無料です。
  • SBIハイブリッド口座内の預金金利が0.01%に優遇されます(円普通預金0.001%)。
  • SBIハイブリッド口座に上限を設定することができます。これは、例えば、預金保険制度により保護される金額を超えないようにするためで、設定した金額を超える場合は、SBI 証券の口座内に留保されます 。
  • 信用取引で追証発生時等で不足金額が発生した場合には自動的に充当してくれます。
  • 住信SBIネット銀行の代表口座から、さらに目的別の口座作る事が簡単にできます。

【使いづらい点】

  • 住信SBIネット銀行の口座は、代表口座とSBIハイブリッド口座に分かれており、この口座間の振替は、自分で行わなければなりません。SBI証券との自動入出金はSBIハイブリッド口座が対象ですので、資金が不足する等の場合は、自分で代表口座からSBIハイブリッド口座へお金を振り替えなければなりません。
  • 代表口座と目的別口座間の振替は自分で実施しなければなりません。また、公共料金や他の銀行への振込は代表口座だけが可能で、目的別口座からはできません。

楽天マネーブリッジ

【良い点】

  • 楽天銀行口座と楽天証券口座で自動入出金サービスを行います。入出金手数料は無料です。
  • 楽天銀行口座内の普通預金金利が0.1%に優遇されます(円普通預金0.02%)。 ※住信SBIネット銀行と比較して、さらに高い利率です。
  • 自動入出金サービス後に楽天銀行口座と楽天証券口座に残す最低金額を指定する事ができます。
  • 信用取引で追証発生時等で不足金額が発生した場合には自動的に充当してくれます。

比較をして思う事

住信SBIネット銀行は、代表口座とSBIハイブリッド口座が分かれており、SBI証券口座と自動入出金できるのはSBIハイブリッド口座だけですので必要に応じて代表口座と振替処理をしなければなりません。

一方、楽天銀行は、単純に口座一つですので、上記のような振替処理は不要です。しかも普通預金金利0.1%の特典もありますので、使い勝手の良い口座だと思います。

楽天銀行に無い住信SBIネット銀行の特長の一つに目的別口座を作る機能があります。

目的別口座は、自分で簡単に作れるので、家計費用とか教育資金用とかメモ代わりに使う事ができます。メモと考えると便利なのですが、代表口座との振替は自分で行わなければなりませんので、その点手間です。目的別口座も自動振替ができると便利さがアップすると思いますので、今後に期待したいと思います。

SBIハイブリッドと楽天マネーブリッジの サイトイメージ

今回のテーマの結論は既に述べたとおりですが、これからはご参考のために実際のサイト画面を説明します。

住信SBIネット銀行の見え方

次の図は、住信SBIネット銀行サイトのトップページの上部画面です。

① トータルの預入額が大きく表示されています。非表示に変更することも可能です。

② SBI証券と連携されているのが、「ご契約中の商品・サービス」欄でわかります。

③ ランク等がメインビジュアル下のバナーに表示されています。運用実績によりユーザの優遇ランクが決まりますが、この例では「ランク2」で今月の残りのATM無料出金回数、他行宛振込無料回数が表示されています。

住信SBIネット銀行のトップページの一部
【住信SBIネット銀行のトップページ(一部)】

次は口座一覧画面です。

④ 代表口座の「円普通」口座と「SBIハイブリッド」口座が残金と共に表示されます。

⑤ 目的別口座を自分で作成することができます。この画面の例では、「EC」が目的別口座で残金は0です。新たに目的別口座を作成する場合は、「+新しい目的別口座をつくる」をクリックします。

住信SBIネット銀行のSBIハイブリッド関連画面
【住信SBIネット銀行のSBIハイブリッド関連画面】

SBI証券との自動入出金は「SBIハイブリッド」口座が対象ですので、この残金を見て、必要に応じ、「円普通」口座との振替処理を行います。

続いて楽天銀行の例を説明します。

楽天銀行の見え方

次の図は、楽天銀行トップページの上半分の画面です。

⑥ 楽天銀行口座内の預金額が表示されています。

⑦ 普通預金運用金利が表示されています。現状では0.02%ですが、マネーブリッジを設定済ですので、翌月1日からは0.1%の優遇金利が適用されます。

⑧ 楽天証券と連携されており、楽天証券口座内の資産残高が表示されます。

その他に、「パッピープログラム」のステージ、「マネーサポート」確認用のボタン等が表示されています。

楽天銀行のトップページの一部
【楽天銀行のトップページ(一部)】

「パッピープログラム」とは、利用状況に応じて他行振込手数料無料回数やATM引出手数料無料回数が決まる利用者特典サービスです。

また、「マネーサポート」とは、他の金融機関・クレジットカード等を登録しておくとその残高・利用状況がわかるサービスです。他社の有名どころでは、「マネーフォワード」等がありますが、それと同様のサービスです。

次の図は、マネーブリッジの設定状況が確認できる画面です。

⑨ マネーブリッジの設定確認が設定状況で確認できます。この例では、「設定済」となっていて、普通預金金利優遇が「対象」となっていますので、翌月1から優遇金利が適用されます。

⑩ 自動入出金(スイープ)設定状況が確認できます。この例では「設定済み」となっており、自動入出金後に、楽天銀行に残す金額を1万円、楽天証券に残す金額を0万円に設定しています。

楽天銀行のマネーブリッジ関連画面
【楽天銀行のマネーブリッジ関連画面】

住信SBIネット銀行も楽天銀行も、さすがに分かり易い画面になっています。

なお、関連する証券会社にご興味があれば、下記サイトをご覧ください。

→SBI証券公式サイトを見る

→楽天証券公式サイトを見る

また楽天証券・楽天銀行の口座開設方法にご興味があれば、下記サイトをご覧ください。

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さらに、いろいろとキャッシュレス決済サービス等が増えていますが、我が家のかこれらの関連図をまとめた内容を下記に記載していますので、ご興味があればご覧ください。

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さいごに

Yahoo!Japanファイナンスのサイトには、ネット証券の口座開設数ランキングがあり、1位はSBI証券5,428,000口座(2020年6月)、3位は楽天証券3,760,000口座(2019年12月)です(ちなみに2位は野村ネット&コールの5,323,000口座)。

私は、比較的長くSBI証券を利用しており、楽天証券は今年になってから口座開設をしましたが、サイトが見やすく、またマネーブリッジも単一口座で実現できるので、気に入りました。

あまり頻繁に証券会社を変えるのは煩雑になるだけですので、避けたいと思いますが、これからも利用者視点の良いサービスをどんどん提供していただきたいと期待しています。

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