優待狙いのすかいらーく買いは止めた方が良いかもしれないと思う理由

JTやオリックス等株式優待制度廃止の予告する企業が増えています。同待制度で食事券がもらえるので人気のすかいらーくホールディングスですが、株主平等の原則や株式流動性へに配慮等投資環境が変わってきていますので、今後も継続するかは疑問です。素人投資家が独断で考えた不安をまとめてみました。

株主優待制度見直しの背景

JTやオリックスで株主優待制度を廃止する旨の予告ニュースを目にするようになりました。

これらの株主優待制度の見直しの理由としては、従来の「株主平等の原則」から株主優待制度の恩恵の無い大口機関投資家の不満や東証区分再編後の上場基準変更による「株式流動性重視」等が根底にあると考えられます。

今後も同制度を廃止する企業が続きそうなので、株主優待狙いで購入している銘柄については要注意です。

すかいらーくの株主優待の推移

すかいらーくの株式は株主優待制度があり比較的高額な食事券が半年毎にいただけるので、大変人気があります。

しかし、元々良かったわけでは無く、一時期業績悪化の際に米国投資会社のベインキャピタル(所謂ハゲタカファンドです)に買収され、企業再生後の株式売却時に従来の3倍の食事券が株主優待としてもらえるようにしたことが発端です。

その後にコロナ禍での業績低迷により、2020年9月に今の食事券4,000円/年(100株で2,000円/半年)となりました。

この推移をまとめると次のとおりです。

  1. ベインキャピタル売却前(~2017年):食事券2,000円/年(100株)
  2. ベインキャピタル売却時(2017年~2020年):食事券6,000円/年(100株)
  3. 改訂(2020年)~現在:食事券4,000円/年(100株)

同業他社の配当と株主優待の利回り

今のすかいらーくホールディングスの配当と株主優待金額(食事券)を同業のロイヤルホールディングスとサイゼリアで比較したのが、次の表です。

株価は2022年6月2日終値です。配当は明確に記載の無いものは前期の実績です。株式優待金額は100株保有時の食事券(年間)です。

すかいらーくと同業他社との配当と株式優待利回りの比較
【配当と株式優待利回りの比較】

コロナ禍でレストラン系は苦戦を強いられていますので配当が少ないです。しかし、すかいらーくの株式優待利回りは2.55%と突出しています。大口機関投資家は、この分のいくらかは配当に回して欲しいと考えるかもしれません。

すかいらーくの株主優待の今後を予想すると

株主優待制度の目的に一つに自社商品・サービスの周知・拡販があります。この制度により自社にサポーターが増え、その結果として売上・収益が増加して配当として株主に還元されるのであれば、有益な制度だと認められます

しかし、先の表のとおり、すかいらーくHDの配当利回り0.38%と東証上場の他業種よりも低く、その割に株主優待利回り2.55%は異常に高いと言わざるを得ません。

ただし、急な株主優待制度の廃止は、企業イメージを悪化させ、サポーター・利用者の減少に直結しそうです。独断で予想すると次のようになる可能性があると考えています。

  • 株主優待制度の食事券額を段階的に縮小していく。
  • または、株主優待制度を割引カード(アプリ)のような形に変更していく。

上記2つ目の割引カード(アプリ)とは、例えばサンマルクホールディングスのようにカード提示により飲食料金の20%オフ(一部10%オフ)に割引方法です。これならば、拡販にもなり、縮小・変更の結果として配当が増えると大口機関投資家も納得するのではないでしょうか。

さいごに

とはいえ、いきなり株主優待制度廃止の可能性も依然として残っています。自分の投資目的を再確認して、備えておく事も重要だと思います。

なお、本稿は、あくまで素人投資家の勝手な考えです。投資はあくまで自己責任です(と逃げておきます)。

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すかいらーくの株主優待制度は残るのか
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