日本株価指数連動型投資信託・ETFを考える

株式市場が世界的に変調をきたしています。従来は米国株式指数連動型の投資信託やETF(上場投資信託)を保有していれば良かったのですが最近の米国政策金利の高止まりにより米国市場から迷走している状態です。その影響は日本株式市場にも現れていますが、企業業績が好調なのでいち早く上昇に転じる可能性があります。そこで、米国株中心から日本株へシフトするために日本株価指数連動型の投資信託やETFについて調べてみましたので概要を説明します。

日経平均とTOPIX

日本株式市場の代表的な指数としては、日経平均と東証株価指数TOPIXがあります。

日経平均は、日経225とも称され日本株式市場に上場している日本を代表している225社の単純平均株価を計算したものです。このため、値がさ株の銘柄に指数が大きく影響を受ける傾向にあります。

一方、東証株価指数は通称TOPIXと称され、東証に上場している銘柄を広くカバーし、基準日である1968年1月4日の時価総額を100ポイントとて、現在の時価総額が何ポイントにあたるかを表したものです。時価総額を基にしているので、日経平均よりも日本市場の実態をより反映している指数と言えます。

明らかに指数の算出方法が異なる日経平均とTOPIXですが、どちらがパフォーマンスが良いのかを比較してみました。

次の図は5年前を起点とした相対比較チャートです。
これを見ると日経平均株価の方がパフォーマンスが良いことが分かります。

【日経平均株価とTOPIX(東証株価指数)の5年間の比較】
 ※GoogleFinance(https://www.google.com/finance)から生成

続いて1年間の相対比較チャートが次の図です。先ほどとは逆にTOPIXの方がパフォーマンスが優れています。

【日経平均株価とTOPIX(東証株価指数)の1年間の比較】
 ※GoogleFinance(https://www.google.com/finance)から生成

値がさの影響を受ける日経平均か時価総額を基にしているTOPIXを選ぶか好みがでそうですが、個人的には日本株式市場の実態をより反映しているTOPIX連動型でしょうか。

主な投資信託

独断で日経平均連動型を1銘柄、TOPIX連動型を2銘柄選んで、主な指標を比較してみました。全てノーロード(手数料無料)・インデックス型の銘柄です。

インデックス型の投資信託の場合は、信託報酬が低い銘柄を選ぶのが基本です。下表で最も信託報酬が低い銘柄は、「SBI・iシェアーズ・日経225インデックス・ファンド」です。設定日が2023/07/12と日が浅いので総資産は低めです。他社が信託報酬を下げなければ純資産は順調に増えていくと思います。

また、シャープレシオは数値の大きい方が投資効率が良い事を示していますが、「SBI・iシェアーズ・日経225インデックス・ファンド」では日が浅いためかまだ示されていません。日経平均指数連動型の他の銘柄のシャープレシオは1.75前後ですので括弧で参考数値として載せています。

なお、「SBI・iシェアーズ・日経225インデックス・ファンド」には、TOPIX版も同様の信託報酬でありますので、そちらを選ぶ手もあります。

名称SBI・iシェアーズ・日経225インデックス・ファンドニッセイTOPIXインデックスファンドe-MAXIS Slim国内株式(TOPIX)
管理会社SBIアセットマネジメントニッセイアセットマネジメント三菱UFJアセットマネジメント
設定日2023/07/122015/04/272017/02/27
基準価格10,114円17,030円17,355円
純資産475百万円67,008百万円94,013百万円
信託報酬0.1133%程度0.143%以内0.143%以内
分配金再投資再投資再投資
シャープレシオ
(1.75)
2.852.85
【投資信託の比較(2023/10/13時点)】※SBI証券サイトから抜粋。

主なETF

同じく日経平均連動型を1銘柄、TOPIX連動型を2銘柄選んで、主な指標を比較してみました。

信託報酬が最も低いのは「iシェアーズ・コア日経225ETF」、分配金利回りが最も良いのは「iFreeETF TOPIX(年4回決算型)」ですが、売買単位を考慮しても最も出来高が良いのは「NEXT FUND TOPIX
連動型上場投信」
です。

ETFの場合は、個別株式同様に市場で売買しますので、流動性が大切です。信託報酬がこの程度の差であれば、この表の中では「NEXT FUND TOPIX連動型上場投信」が良いかもしれません。

なお、ETFの場合は分配金の自動再投資機能がありませんので、複利効果を期待する場合は自分で再投資しなければなりません。

名称
(証券コード)
iシェアーズ・コア
日経225ETF
(1329)
NEXT FUND TOPIX
連動型上場投信
(1306)
iFreeETF TOPIX
(年4回決算型)(2625)
管理会社ブラックロック・ジャパン野村アセットマネジメント大和アセットマネジメント
売買単位1101
出来高(1日)44,2352,556,010123,394
株価33,630円2,411.5円2,310円
信託報酬0.045%0.088%0.06%
分配金利回り1.73%2.13%2.22%
【ETFの比較(2023/10/13時点)】※SBI証券サイトから抜粋。

さいごに

日経平均とTOPIXに連動する投資信託、ETFについて独断で選んだ銘柄を比較してみました。

個人的に購入を考える場合、日経平均にするかTOPIXにするかは迷うところですが、最近の1年間ではTOPIXの方が良い成績ですし、日経平均は値がさ株の業績に影響を受けるのでTOPIX連動型にしようと思います。

また、投資信託かETFでは、積立てができて分配金再投資できる投資信託の一番信託報酬の低い銘柄にしようと思います。ETFでも良いのですが、個別株式同様に毎日株価を気にしてしまいそうなので。

個人的な結論としては、TOPIX連動型で信託報酬の一番低い投資信託を中心に積立て購入していきたいと考えています。

ただし、株式投資等はリスクを伴いますので、あくまでも投資判断はご自身でお願いします。

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