日本市場が自民党総裁選を切っ掛けに少し元気が出てきましたが、米国市場は一時期の力強さがありません。しかし、投資先としては無視できませんので、今の低迷時期は却って米国株等を購入するチャンスかもしれません。たまにしか見ない米国市場なので、ついつい米国市場の開く時間を忘れてしまいますので、あらためて確認しました。関連して米国株式等を購入する証券会社としてマネックス証券、SBI証券、楽天証券を比較してみました。
日米取引時間
次の図は、日本市場と米国市場の取引時間を現す図です。日本市場はJPX(日本取引所グループ)の東京証券取引所を代表とし、米国市場はニューヨーク証券取引所(NYSE:New York Stock Exchange)とナスダック(NASDAQ: National Association of Securities Dealers Automated Quotations )2つを代表としています。
米国市場Sはサマータイム(3月の第2日曜日から11月の第1日曜日までの期間1時間早める)を示し、米国時間は米国東部標準時を基にしています。
各々の市場の取引時間を日本時間に換算すると次のとおりです(全て平日で記載します)。
- 日本市場;9:00~11:30(前場)、12:30~15:00(後場)
- 米国市場;23:30〜翌6:00(現地時間9:30〜16:00)
- 米国市場S;22:30〜翌5:00(サマータイム現地時間9:30〜16:00)
2米国市場は昼休みがありません。ハードですね。
なお、米国市場では、取引時間の前後に時間外取引の「プレ・マーケット(現地時間8:00〜9:30)」と「アフター・マーケット(現地時間16:00〜20:00)」があります。各々、日本時間に換算すると次のとおりです。上記の図では斜線をある部分です。
- プレ・マーケット;22:00〜23:30(サマータイム21:00〜22:30)
- アフター・マーケット;6:00〜10:00(サマータイム5:00〜9:00)
会社勤めの人は、リアルタイムの米国株式の取引をしようとすると寝不足になりそうな時間帯です。私の場合は、たまにしか購入しないので、あらかじめ指値で仕込んでおいて朝に確認(又は発注訂正)しています。
米国株式を購入できる3証券会社の比較
今では米国株式を購入できる証券会社は沢山ありますが、ネット証券で取扱量が比較的多いマネックス証券、SBI証券、楽天証券で比べてみたいと思います。
コスト比較
次の表は、3証券について、米国株式売買手数料、米国ETF手数料無料銘柄数、円⇔ドル交換時の為替コスト(片道)を比較したものです。
米国株式売買手数料
3証券とも同じです。最低売買手数料は0円、約定代金の4.495%(税込)で上限22ドル(税込)です。
米国ETF買付手数料無料
あらかじめ決められた米国ETF(Exchange Traded Fund、上場型投資信託)銘柄を購入する時だけ手数料が無料になるサービスです。3証券とも9銘柄ですが、銘柄の種類が若干異なります。これについては後でまた触れたいと思います。
また、マネックス証券の場合は、買付時でも一旦手数料を徴収され、その後キャッシュバックされる仕組みです。
なお売却時は全て手数料が発生します。
為替コスト(片道)
円からドル、ドルから円に交換する際に生じるコストです。3証券共片道25銭(1ドル交換すると25銭の為替コストが発生します)ですが、少し特長があります。
マネックス証券は、買付時0円キャンペーンを実施中ですので購入時は無料です。
SBI証券の場合は、住信SBIネット銀行でも口座開設してSBI証券口座と連携(ハイブリッド預金による自動入出金サービス)をとるようにしていると思いますが、住信SBIネット銀行で実行する1ドル当り4銭で交換できます。この場合、 住信SBIネット銀行の外貨預金口座の開設も必要ですが、SBI証券と手数料無料で米ドルを入出金できます。
米国ETF買付手数料無料の銘柄
次は、先に紹介した3証券の米国ETF買付手数料が無料になる銘柄の表です。Tickerとは日本の株式コードに相当するものです。また経費率とは保有している間に必要な信託報酬率等の費用になります。
マネックス証券とSBI証券の買付手数料が無料になる米国ETF銘柄は同じです。楽天証券は少し凝っていますね。この中でもREIT(RWR)やゴールドとしては経費率の安い銘柄(GLDM)があり、特長があり面白そうです。
3証券会社のその他の特長
ここまでは、主にコストの観点で比較して見ましたが、その他の気になる特長をあげてみたいと思います(一部重複する点もあります)。
マネックス証券
今回比較した3社の中で唯一マネックス証券だけが、プレ・マーケット 、アフターマーケットでの取引が可能です。プロ向きの時間外取引なので、私としてはそれほど必要性は感じませんが、セミプロ級の方は取引時間が増える事になりますのでうまく活用できるかもしれません。
また、日本の高齢化の進展を意識して信託(マネックスSP信託)との連携に熱心なイメージです。最近では、認知症や相続に備える株式管理サービス「たくす株」の発表や金融資産の相続手続きをサポートするWEB相続なのがあります。
詳細は次の記事をご覧ください。
マネックス証券からマネックスSP信託が提供する認知症や相続に備える株式管理サービス「たくす株」の取扱いを開始する旨のプレスリリースが2021年9月8日にありました。信託の仕組みを活用した高齢者向けの株式等管理サービスです。楽天証券でも家族[…]
遺産整理は大変複雑ですので、万一の時に相談や場合によっては代行依頼できると便利です。忙しい方や費用を抑えたい方向けに、ネットで相談したり、代行依頼ができるサービスがありますので、これを紹介します。遺産整理や相続の準備について[…]
SBI証券
SBI証券は外貨に強い証券会社です。既に述べたとおり住信SBIネット銀行の外貨普通預金からSBI証券外貨建口座に無料で入金・出金できるサービスがあります。住信SBIネット銀行のドル円交換は4銭/ドルですので、例えば住信SBIネット銀行で円をドルに交換してSBI証券にドルを送金し(無料)、米国株式等を購入する事や、その逆を行う事が可能です。
また、ドル円交換手数料を更に安くしたい場合は、SBI証券のFXで円→ドルに替え、そのドルを現引きする事で実際のドルを手に入れる事ができます。この場合の手数料相当はFXのスプレッド(売り買いの差額)になりますので、0.2~0.3銭程度でドルに交換できます。ただし、ドル→円交換にはこの手が使えません。
詳細は次の記事をご覧ください。
円を米ドルに交換する場合は為替手数料の優遇サービスがあり金融機関や方法により差が生じます。また、米ドルを円に戻す際にはあまり特典を付けているところがありませんので為替手数料が負担に感じます。米ドルをそのまま活用できれば費用がかかりませんの[…]
楽天証券
楽天証券は、何といっても楽天経済圏の一員で楽天ポイントが貯まりやすいのが大きなメリットです。特に積立投資信託では楽天カードでのクレジット決済が5万円/月を上限として利用できます。これだけで、楽天ポイントが毎月500ポイント貯まりますし、楽天の他サービスと組み合わせる事でポイント増の優遇が得られる楽天スーパーポイントアッププログラムSPUがあります。
また、楽天銀行普通預金口座と楽天証券口座を連携させるマネーブリッジがあり、両口座間の自動入出金サービスがあり(SBI証券のハイブリッド預金とほぼ同等)、この連携を設定しておくと楽天銀行普通預金口座利息が0.1%になる特典があります。
詳細は次の記事をご覧ください。
銀行口座と証券口座で自動入出金できるサービスがあるといちいち振込処理をしなくとも良いので大変便利です。住信SBIネット銀行・SBI証券ではSBIハイブリッド口座で、楽天銀行・楽天証券ではマネーブリッジという名称で自動入出金が設定可能です。[…]
さいごに
コロナ禍の終息には、まだ少し時間がかかるようですが、世界的な金融緩和政策も曲がり角に来ている印象です。この影響で米国株式市場では不安定な動きが続いています。世界経済の中心は何といっても米国ですので、下落したところは丁寧に拾っていきたいと考えていますが、さらなる大暴落の可能性もあります。
あくまでも資金の余力を残しつつ、米国市場を注視していきたいと考えています。
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